夢幻水滸伝
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第二百九十二話 バージニア州へその四
街に敵はおらず使者を送るとだった。
「あっさりとでしたね」
「ああ、降ったな」
「よかったです」
ジェーンはメルヴィルに野営地のテントの中で話した。
「やっぱりです」
「戦せずに済んだらな」
「これがベストです」
「戦わずして勝つっでな」
「ほんまにそうですね」
「それでや」
メルヴィルは確かな声で言った。
「今後やけどな」
「はい、リッチモンドとその周辺を掌握して」
「いよいよリンチバーグや」
「そう兵を進めてくで、勿論これまで通り浮島もな」
「占領していきますね」
「空船や空を飛べる兵を送ってな」
その様にしてというのだ。
「ええな」
「はい、その様に」
「そうして勢力も拡大させて」
そうしてというのだ。
「最後はな」
「リンチバーグですね」
「そうする、そういえばリンチバーグの上にも大きな浮島があるな」
「その浮島に軍事基地がありますね」
「それを攻めるかもな」
そうなる事態もだ、メルヴィルはふと考えた。
「その時はな」
「空船を用いて」
「兵を送るか、それにな」
「僕ちん達もですね」
「そや、移動の術も使ってな」
「部隊単位で、ですね」
「その浮島に兵を送ってな」
その様にしてというのだ。
「しかも何度も繰り返してな」
「一気にですね」
「兵を送って」
「戦いますか」
「そうすることもな」
「考えていきますね」
「そうしよか」
こう言うのだった。その時は」
「そうですか、ほなです」
「リンチバーグ攻めの時はな」
「そうなることも考えて」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「向かうで」
「わかりました」
ジェーンはメルヴィルのその言葉にも頷いた、そのうえで言った。
「そうしたことも考えつつ」
「進むで」
「そうしましょう、あとリッチモンドですが」
今度は今占領した街のことも話した。
「一つ思うのですが」
「どないした?」
「いや、かなり大きな街で産業も栄えてますので」
だからだというのだ。
「無傷に占領出来てです」
「ああ、よかったな」
「はい、そう思います」
こう言うのだった。
「ほんまに」
「それな、さっき話したな」
「何で戦なくことを進められたらええか」
「戦は何かとな」
まさにというのだ。
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