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夢幻水滸伝

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第二百九十一話 列車砲の攻撃その十一

「何人来ても戦えるもんじゃ」
「確か戦国時代の戦場で生まれた」
「そうした古武術でな」
 それでというのだ。
「いざとなれば目、喉、みぞおち、脳天、金的に間接をじゃ」
「攻撃しますか」
「はっきり言って護身よりもじゃ」
「実戦ですか」
「相手を一撃で倒すな」
 そうしたというのだ。
「そうした武術じゃ」
「そちらの免許皆伝ですか」
「それで撃退じゃ、どんな相手も膝を砕くと動けんけえ」 
 そうなるというのだ。
「特におのこは金的じゃのう」
「は、はい」
 ボームも引いて応えた。
「攻撃されるとのたうち回ります」
「そうなるからじゃ」
「襲う男がいれば」
「婿殿なら襲ってもよい、わらわも襲う」
 碧は語った。
「しかし他のおのこにはじゃ」
「そうされますか」
「肌を許すことは決してない、それ位なら死ぬ」
 強い声で言い切った。
「その覚悟じゃ」
「ううむ、お強いですね」
「貞操観念がか」
「そのお気持ちが。ではワテクシはそういうことで」
「わかった、ではのう」 
「はい、このままです」
 ボームはあらためて話した。
「攻撃の準備を進めます」
「守りは任せるのじゃ」 
 碧は戦の話にはこう応えた、そうしてメアリーからの攻撃を防ぎ彼女自身にも攻撃を仕掛け動きを止めてだった。
 ボームの線路の敷設を進めていった、そしてだった。
 線路が敷き終わった時にだった。
 列車砲が来た、全ての列車がほぼ同時に来た。
「遅くなりそうなものはです」
「うむ、わらわ達が術で移動させたからのう」
 碧はボームに笑って応えた。
「無事じゃ」
「揃いましたね」
「よかったけえ、それでじゃな」
「今から攻撃開始です」
「線路を使って」
「砲撃です、そしてウルリクルミもです」
 ボームはここでだった、自身の銀に輝く機械の巨人をだ。
 変形させた、すると複数の路線の上に乗る巨大な列車砲になった。碧はその列車砲を見て思わず唸った。
「おお、これは」
「如何でしょうか」
「見事な列車砲じゃのう」
「口径八十センチそれも分単位で砲撃出来ます」
「そうなんじゃな」
「ですから」
 それでというのだ。
「今回の攻撃はです」
「神具を列車砲にしてか」
「攻めます、ただこの列車砲でも」
 それでもとだ、ボームは話した。
「メアリーさんが攻撃してくれば」
「その時はじゃな」
「この列車砲で互角です」
「やはり星のモンは強いのう」
「そうです」
 その通りと言うのだった。
「やはり」
「そうか、ではこの列車砲はじゃな」
 その姿になったウルリクルミを見て話した。 
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