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夢幻水滸伝

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第二百九十話 血脈の様に流れてその十一

 ホーソーンはトライデントを手に格闘戦に入ろうとする、だが。
 メルヴィルは素早く動き間を取る、そして特に拳銃型にさせた右手に持つタスラムを効果的に使う。それでだった。
 ホーソーンは苦い顔でだ、こう言ったのだった。
「やりますね」
「銃の戦い方がわかってるやろ」
「はい、ほんまに」
「銃は至近では戦いにくい」 
 メルヴィルは自分から言った。
「そやけどな」
「それでもですね」
「こうしてや」 
 距離を置いてというのだ。
「そのうえで戦うとな」
「強いですね」
「そや、しかし自分もやるな」
 しきりに自分の間合いに持ってきて攻撃を繰り出すホーソーンに話した。
「他のモンやとな」
「こうはいきませんか」
「こうして攻撃してもや」
 タスラムで攻撃をする、だが。
 それを左右に動いてかわすホーソーンにだ、彼の動きを見つつ言うのだった。
「かわせるなんてな」
「強いとですか」
「ああ、伊達に星のモンやないな」
 こう言うのだった。
「ほんまな」
「そうですか」
「ああ、しかし勝つのはな」
 それはというと。
「わしや」
「そう言いますか」
「容赦せんと言うたな、こうしてや」
 この言葉と共にだった。 
 メルヴィルは地震を放った、それでホーソーンを攻撃し。
 ダメージを与える、このままでは危ういと見て跳んだ彼にだった。
 空にいたグリフォンが毒霧のブレスを放つ、ここでメルヴィルはそのブレスを何とかかわして地震が終わった路上に着地したホーソーンに言った。
「グリフォンも使うで」
「術にですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「使えるもんは全て使ってな」
「全力で、ですね」
「戦う、獅子は常にや」
「全力で戦いますね」
「そや、それは自分もやろ」
「わいはそういうの嫌いですさかい」
 ホーソーンは構えを取りつつ話した。
「常に全力で戦います」
「そうするな」
「はい」
 まさにというのだ。
「そうします」
「お互いやな、ほなや」
「一騎打ちをですね」
「やっていこうな」
 こう言ってだった。
 二人はさらに攻防を繰り返した、だが。
 ホーソーンはメルヴィルのブリューナクでの散弾銃を思わせる攻撃をかわしてから少し戦局を見回して言った。
「くっ、ジェーンちゃんに対しては」
「ああ、あの娘を忘れた訳やないな」
「将軍達に任せたが」
「生憎やったな、あの娘も強いんや」
 メルヴィルは軍を指揮し街を掌握していく彼女を見つつ話した、今二人は空で戦っているが眼下の街はそうなっているのだ。
「それでや」
「ああしてですか」
「街を掌握してる、それでや」
「どうするかですか」
「自分はな、降ったらな」
 メルヴィルはその時のことを話した。 
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