夢幻水滸伝
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第二百九十話 血脈の様に流れてその九
「そっちへの守りも堅固でな」
「思う様に攻められてへんですね」
「それでジェーンちゃんの神具を使ってな」
「地中からもですね」
「そうして攻めるのもな」
「ホーソーンさんも読んでいますね」
「そやから対策も講じてるわ」
彼の方もというのだ。
「街中にも兵を配置してな」
「出て来たところで、ですね」
「攻撃してくるわ」
「出て来たその時が一番危ないです」
ジェーンは強い声で述べた。
「やっぱり」
「そや、それでや」
「地中から入ることも」
「難しい」
こう言うのだった。
「どうもな」
「そうですね」
「ここはもうな」
「もう?」
「戦力を敵の港に集中させるで」
軍港にというのだ。
「今も攻めてるが」
「そこに戦力を集中させて」
「港を占領する、アナポリスは軍港の街や」
メルヴィルは街の特徴も話した。
「そやからな」
「ここはですか」
「軍港の占領に専念してな」
そうしてというのだ。
「軍港を占領してな」
「それからですか」
「港から街に入る、港から街は守りがなくてな」
「一直線に入られますね」
「そやからな」
そうした街の状況だからだというのだ。
「ここはや」
「港の占領にかかりますか」
「とはいっても港には敵の精鋭が来ていてや」
「必死に守っていますね」
「そやから攻めても一進一退や」
そうした状況であることも話した。
「それでや」
「ここはですか」
「艦艇を港に向けてな」
「艦砲射撃を中止するのですか」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「港に乗員を武装させて送り込む」
「そうするのですか」
「そや、そしてわしも出る」
メルヴィル自身もというのだ。
「それで陣頭指揮を執ってな」
「戦闘もですね」
「してな」
そうしてというのだ。
「港を手に入れるで」
「そうするのですね」
「港を占領したら勝ちや」
メルヴィルは確かな声で言った。
「アナポリスはな」
「そもそも軍港の街ですし」
「そやったらな」
「軍港の占領にですね」
「かかるで、艦艇の将兵も動員してな」
こう言ってだった。
メルヴィルは艦砲射撃を中止して艦艇を港に近寄せてだった。
各艦艇に搭載されているボートを出してそれに将兵達を乗せてだった。
港に向かわせた、自身も出撃して港に乗り込んだ。
「突撃や!」
「わかりました!」
「そうして攻めていきましょう!」
「港を占領しましょう!」
「臆することはない、この数で攻めたらな」
術で猛火を出して敵軍の戦車を焼きつつ言った。
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