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夢幻水滸伝

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第二百八十九話 チェサビーク湾海戦その一

                第二百八十九話  チェサビーク湾海戦
 チェサビーク湾の入り口に来てだ、メルヴィルは報を受けて言った。
「やっぱりな」
「はい、機雷がです」
「大量に設置されています」
「そうしてです」
「入り口を塞いでいます」
「そやな、もうそうしてきてることはな」
 それこそとだ、メルヴィルは報告をした兵士達に述べた。
「予想してた、そしてやな」
「はい、湾の中に艦隊を配置し」
「機雷の向こう側にいてです」
「そこから迎撃せんとしています」
「航空機も用いて」
「若し湾に入っても」
 メルヴィルはさらに言った。
「そこはまさに敵の遊び場や」
「地の利、いえ海の利ですね」
「それは完全に相手のものですね」
「そうなっていますね」
「そやからな」
 それ故にというのだ。
「迂闊には攻められん、海流に乗せてや」
「そのうえで、ですね」
「機雷は湾の入り口だけでなく」
「中にもあり」
「それで、ですね」
「流してきて」
「そうして攻撃してきますね」
「海には海流がある」
 メルヴィルは敢えてこの当然とも言えることを話した。
「陸の地雷は設置したらそれで終わりやな」
「はい地雷原を避ければです」
「それで終わりです」
「除去せずとも」
「そうもしてもいいです」
「しかし機雷はちゃう」
 海の地雷とも言うべきこれはというのだ。
「ほんまな」
「海流に乗ってです」
「流れもします」
「海にありますので」
「そうなります」
「これが淡水でも同じや」
 川や湖に撒いてもというのだ。
「それでもな」
「はい、流れに乗ります」
「そして害になります」
「それが機雷というものです」
「それを利用してな」
 機雷のその機能をというのだ。
「相手を攻めることもな」
「可能ですね」
「そしてそれをですね」
「ホーソーン様は用いられる」
「その可能性もありますね」
「そやからな」 
 それでというのだ。
「湾の中に入るのはな」
「まさに死地に入る」
「そう言ってもいいですね」
「敵艦隊だけでなく機雷もある」
「それ故に」
「そや、あと魚雷艇もあるしな」
 この艦艇の存在にも言及した。
「小さくてすばしっこくてな」
「不意に魚雷を放って来る」
「そうしてきますね」
「それも危険ですね」
「湾内では」
「そやからな」
 こうした危険がわかっているからだというのだ。 
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