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夢幻水滸伝

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第二百八十八話 チェサビーク湾入りその六

「当然全力で攻めるけえ」
「それやとですね」
「エミリーさんの警戒の念は先輩にいきますね」
「それもかなり」
「うち等は警戒してもですね」
「それが緩む、そやからじゃ」
 それ故にというのだ。
「こんな等はそこを衝くんじゃ」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」
「エミリーさんの注意が先輩に向けられてる」
「その間にやらせておらいます」
「それで成功させるんじゃ、人が多いとのう」
 碧はにやりと笑って述べた。
「それだけでじゃ」
「やり方が増えますね」
「戦にしても」
「その中にはこうしてですね」
「相手の注意を引きつけてその間にも、も出来ますね」
「そういうことじゃ、まさに戦は数じゃ」
 こうもだ、碧は言った。
「それを使うけえ、ええのう」
「わかりました」
「ほなです」
「それでいきましょう」
「この度は」 
 四人も強い顔と表情で応えた、そうしてだった。
 碧達は昼だけでなく夜も攻勢に出た、エミリーは陣頭で指揮を執る碧を見て自分が率いる将兵達に話した。
「国木田さんがおられるさかいな」
「はい、ここはですね」
「あの人にどうするか」
「それが問題ですね」
「そや、エリーではほんまにやられた」
 碧の読み通りだが本人は気付かず言う。
「そやからな」
「ここではですね」
「このピッツバーグではですね」
「絶対にですね」
「やらせませんですね」
「今回は何があっても止める」
 エミリーはフラガラッハを手に言った。
「狙撃は当たらんでもな」
「それでもですね」
「警戒させられますね」
「牽制も出来ますね」
「そや、牽制だけでもちゃう」
 まさにというのだ。
「ここはな」
「はい、それでは」
「この度はですね」
「そうしてですね」
「攻めますね」
「そうするで」
 こう言ってだった。
 エミリーはフラガラッハから狙撃を行い碧それに彼女が率いる軍勢を牽制もした、そうして街を何とか守ろうとしたが。
 滑空するグライダーの中でだ、瑠璃子は仲間達に話した。
「ほなな」
「ああ、今からな」
「やったろうな」
「ピッツバーグに潜入しよな」
 三人はまさにという顔で瑠璃子に応えた。
「潜入したらこっちのもんや」
「街とか城はどれだけ堅固でもや」
「中に入ればこっちのもんや」
「そや、国木田先輩がエミリーさんの注意を引き付けてくれてる」
 彼女がそうしてくれていることを話した。
「そやからな」
「今や」
 由香は笑って言った。
「まさにな」
「そや、パラシュートで颯爽とな」
「降下決めてな」
「街の中に入って」 
 そうしてとだ、瑠璃子は由香に応えて話した。 
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