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夢幻水滸伝

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第二百八十七話 二つの切り札その十二

「攻撃だけやないな」
「地中を掘って進めます」
「それも高速でな」
「もうモグラなんて比較にならへん位に」
「それでや、思い切り深く入って」
 地中にというのだ。
「運河にも入らん位な」
「そうしてですね」
「普通の川にもな」 
 それもあるがというのだ。
「入らん位にな」
「深いところを掘り進んで」
「敵の後ろにや」
 そちらにというのだ。
「精兵を率いてな」
「そうして一気に敵の後ろに出て」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「突破したうえでな」
「地中からも進んで」
「敵の後方を脅かすんや、そうしたらな」
「もう防衛ラインは意味がなくなって」
「むしろ残ってらな」 
 その突破された防衛ラインにというのだ。
「攻撃されるやろ」
「そうですね」
「そうなるさかいな」
「敵は逃げますね」
「敵のやり方でな」
「ではその敵を」
「それを機に叩いてな」
 そうしてというのだ。
「出来る限りや」
「多くのダメージを与えますね」
「そうするで、ええな」
 こう言うのだった。
「ここは」
「わかりました、ほな」
「そうしてやってくで」
 こう言ってだった。 
 メルヴィルはジェーンにも動く様に言った、また自分も術やグリフォンそして神具で敵の防衛ラインの指摘したポイントに対してだった。
 攻撃を浴びせた、そうしてだった。
 ホーソーンが率いる軍の部隊だけでなくだった。
 トーチカや障害物それに地雷や機雷まで破壊した、砲撃に術の攻撃しして空爆や艦砲射撃でだった。
 徹底的に攻撃した、ホーソーンはそれを受けて言った。
「くっ、これは」
「防衛ライン全体への攻撃ではなく」
「一点集中ですね」
「それも部隊等を狙うのではなく」
「地点攻撃ですか」
「それをするか、これはや」
 ホーソーンはその圧倒的な攻撃を見て歯噛みしていた、そのうえで自身が率いる将兵達に対して言うのだった。
「かなりまずい」
「そうですね」
「あのポイントは自然の皮も運河も浅く」
「この防衛ラインで一番弱いポイントでした」
「そこを見抜かれてですね」
「メルヴィル様も攻撃された様ですね」
「そやな、そしてな」
 ホーソーンはさらに言った。
「あのポイントからや」
「来ますね」
「メルヴィル様の軍勢が」
「徹底的に破壊したポイントから」
「そうしてくる、それだけやない」
 ホーソーンは敵軍を見て言った。 
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