夢幻水滸伝
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第二百八十七話 二つの切り札その十一
「重罪人を無理矢理な」
「突っ込ませますか」
「地雷原に」
「そうして突破しますか」
「犯罪者の人権は無視してええさかいな」
実はメルヴィルもそうした考えである。
「それでわし等も重労働に就けてるが」
「あちらはですか」
「お二方はロシアやインドでしたね」
「あの国々の方々でしたね」
「あっちでは重労働だけでなくな」
犯罪者達の使い道はというのだ、それも重罪人達の。
「もうな」
「戦場にも出し」
「そしてですか」
「地雷原を歩かせ」
「それで戦線を突破することもですか」
「してるわ、しかしわしはや」
メルヴィルは自分の戦術のことを話した。
「流石にな」
「そうしたことはされないですね」
「メルヴィル様は」
「これまでもされなかったですし」
「これからもですね」
「せんわ」
一切と言うのだった。
「流石にな、ちゃんと撤去してな」
「そうしてですね」
「そのうえで、ですね」
「戦線を突破しますね」
「そうしますね」
「そうするで」
こう言ってだった。
メルヴィルは全軍にだ、こう命じた。
「運河地帯に砲撃と爆撃、艦砲射撃に術の攻撃をや」
「行いますか」
「総攻撃ですか」
「それを行いますか」
「そや、部隊を攻撃するんやなくてな」
敵のというのだ。
「ポイントをな」
「防衛ラインのですか」
「そこをですか」
「攻めるのですか」
「部隊を攻めるんやなくて」
そうではなくというのだ、ここでメルヴィルは運河地帯のあるポイント陸地が最も多いそこを指差して話した。
「ここをや」
「攻めるのですか」
「砲撃や爆撃で」
「そしてですか」
「そのポイントをですか」
「もうそこにある敵軍もトーチカも大砲も地雷も機雷もや」
その全てをというのだ。
「叩き潰してな」
「そうしてですね」
ジェーンが鋭い声で応えた。
「そのポイントに穴を空けて」
「そや、それでや」
まさにとだ、メルヴィルはジェーンに答えた。
「そこからや」
「戦線を突破しますね」
「そうしたらな」
「もう後はですね」
「防衛ラインは突破したらな」
その様にすればとだ、ジェーンにさらに話した。
「もうやろ」
「後は敵の後方に回れますね」
「容易に潰せる」
「そうですね」
「ただジェーンちゃんはな」
彼女自身にも話した。
「ちょっとやって欲しいことがある」
「あっ、地中をですね」
「そや、ジェーンちゃんの神具はな」
土竜爪はというのだ。
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