夢幻水滸伝
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第二百八十六話 ペンシルバニア州侵攻その五
「奪い返す」
「そうするな」
「ペンシルバニア州中央の航空戦力を向かわせて」
「そしてやな」
「ウエストバージニア州、バージニア州からもや」
「そうしてやな」
「ここで航空戦をしてな」
そうしてというのだ。
「奪い返してな」
「制空権をな」
「そうするで、私は西でそうして」
「わいは東で」
「それぞれやって」
「それでやな」
「地上でもな」
こちらでもというのだ。
「敵軍は物凄い速さで来てる」
「起きた世界の電撃戦みたいにな」
「ああ、ドイツ軍の」
「その感じやな」
「国境の戦力も砲撃受けてるしな」
メアリーはこのことも話した。
「それでえらいやられた」
「戦がはじまると同時に」
「そうなったしな」
「まんま電撃戦やな」
「流石メルヴィルさんか」
メアリーはこうも言った、彼が神星の中でも特に戦に秀でた六将星の一人であり実際に今の戦ぶりを見て言った。
「そう言うべきか」
「そやな」
ホーソーンも同意して頷いた。
「六将星は伊達やない」
「ほんまにな」
「しかしな」
「ああ、わい等にも意地がある」
「その電撃戦にな」
「向かうな」
「そうする、航空戦力を移動させて」
先程話した様にというのだ。
「そしてな」
「そのうえでやな」
「国境で負けてる戦力を立て直して」
「防衛ラインを築くか」
「フィラデルフィアの前でな」
そこでというのだ。
「戦うで」
「自分はそうするな、ほな私もな」
「西でそうするな」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「退けるで」
「そうするな」
「西は国木田先輩が瑠璃子ちゃん四人と一緒に来てるが」
七万の軍勢を指揮してというのだ。
「そっちをな」
「防ぐな」
「そうするわ、お互い東西で戦力を立て直そうな」
「まずはな、ほな」
「ああ、力を合わせて」
「そして戦っていこな」
二人で話してだった。
メアリーは西に移動の術で瞬時に移りホーソーンはフィラデルフィアを中心に戦線の再構築にかかった。
碧はこの時戦車の砲塔の上に腕を組み仁王立ちして進撃する軍の指揮を行っていたがこの時にだった。
貝殻が鳴った、それで出ると航空隊の偵察機からだった。
「ほう、エミリーちゃんがか」
「こちらに移動されました」
偵察機のパイロットが報告した。
「エリーの市庁舎にあの方が入られるのをです」
「観たか」
「今しがた」
「そうか、早速来たのう」
エミリーは強い声で述べた。
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