夢幻水滸伝
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第二百八十五話 好色な助っ人その九
「よお眠れるのう」
「それは確かに」
「だからじゃ」
「そうしたことはですか」
「してもらってな」
「よく寝てももらいますか」
「婿殿にのう」
「そうですか」
「そしてじゃ」
碧はさらに話した。
「わらわは婿殿と末永くな」
「夫婦揃ってですか」
「暮らしていくのじゃ」
「そうお考えですか」
「うむ、まあここに婿殿になってくれる殿方はおらんし」
このことはもう明らかだった、メルヴィル達が断ったからだ。
「また別のところで声をかけるけえ」
「そうするんやな」
「うむ、それではこれからのう」
「ああ、西の方はな」
メルヴィルはあらためて話した。
「頼んだわ」
「そうさせてもらうけえ」
「瑠璃子ちゃん達と一緒にな」
このことも言い加えた。
「頼むで」
「四人とはよく一緒になるのう」
碧はここでこのことにも思いをやった。
「そういえば」
「そういえばそうですね」
「私等よお一緒になりますね」
「お仕事の依頼が重なって」
「そうなってますね」
「そうじゃのう」
四人に明るく笑って話した。
「何かと縁じゃな」
「そうですよね」
「ほなその縁も大事にして」
「そうしてです」
「今回も仲良くやっていきましょ」
「そうするのじゃ、では西に行くのじゃ」
軍議の後でとだ、こう話してだった。
碧達五人は軍議が終わるとすぐに西に向かうこととなった、メルヴィルはそのことを確認してからまた話した。
「攻めるのは二人の勢力圏だけでな」
「それで、ですね」
「他の勢力は攻めへん」
ジェーンに対して話した。
「絶対にな」
「そうしますね」
「若しこっちにちょっかいかけるなら別やが」
それでもというのだ。
「こっちからはな」
「決してですね」
「攻めへん、州で言うとな」
「ペンシルバニア州とですね」
「ウエストバージニアにや」
「そしてバージニア州ですね」
「その三つの州でな」
「他の州はですね」
「一歩でもや」
それこそというのだ。
「絶対にな」
「入りませんね」
「そうする」
こう言うのだった。
「ここはな」
「そうですか」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「変な揉めごとにはな」
「せん様にしますね」
「そうする」
「若し衝突する事態を起こすと」
「敵は一つにした方がええ」
メルヴィルはその目の光を強くさせて語った。
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