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夢幻水滸伝

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第二百八十五話 好色な助っ人その五

「もう集結してるんじゃな」
「バファローにな」
「じゃあわらわ達が街に着けばか」
「もうすぐにや」
 それこそというのだ。
「動けるで」
「わかったわ、ほなすぐにじゃ」 
 碧はメルヴィルの言葉を受けて真面目な顔で答えた。
「行って来るわ」
「そうしてきます」
「それで五人で攻めていきますさかい」
「西の方は任せて下さい」
「そうさせてもらいます」
「ああ、頼むで」
 メルヴィルは碧だけでなく瑠璃子達四人にも告げた。
「そっちは完全に任せたからな」
「任せてもらうのじゃ、敵は倒し」
 碧は強い声で答えた。
「将兵に間違っても狼藉はさせんけえ」
「軍律の方もしっかりとや」 
 メルヴィルはまさにと答えた。
「統制してもらうで」
「統制が取れてない軍隊はならず者の集団じゃ」
 碧もそれはと答えた。
「強い武器を持ってる分尚更厄介じゃけえ」
「組織力もあるしな」
「それは許さんけえ」
 絶対にという言葉だった。
「それは絶対にする、安心せえ」
「ああ、頼むで」
「そういうことでな」
「それは絶対ですさかい」
 瑠璃子も言った。
「ほんま絶対に守ります」
「私等もそんなことさせません」
 由香の声も強かった。
「何があっても」
「そこは安心して下さい」
 紗枝の言葉も強いものだった。
「何があっても」
「うち等の目の黒いうちはです」
 雅美の言葉に偽りはなかった。
「変なことは許しませんから」
「自分等はそうしたモンなのはわかってる」
 メルヴィルにしてもだ。
「そやから任せるで」
「わかりました」
「やらせて下さい」
「勝つだけやなくて統率もします」
「そやからです」
「西部は安心して下さい」
「ああ、ほなわしとジェーンちゃんはや」
 にやりと笑って話した。
「一気にな」
「フィラデルフィアを攻めてじゃな」
「あの街を攻め落としてな」
 そうしてとだ、碧に答えて話した。
「そのうえでな」
「東岸部をじゃな」
「掌握してくわ」
「そうか、わかったわ」
 碧はメルヴィルのその言葉に微笑んで応えた。
「ほなそれでいくけえ」
「ああ、西の方は任せたで」
「やらせてもらうけえ」
「軍律を守ったうえでな」
 このことは絶対だった、メルヴィルにしても軍律が守られていない軍隊がどれだけ危険なものであるかはわかっているのだ。
「それでや」
「攻めてけばええのう」
「暴れ回ってくれ」
「わかったけえ」
「ご主人、暴れることはいいですが」
 ここで彼女の神具である因幡の白兎が彼女の左肩に出て言ってきた。 
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