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夢幻水滸伝

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第二百八十五話 好色な助っ人その一

                第二百八十五話  好色な助っ人
 メルヴィル達はジェーンとヴォネガットの話を聞き終えた、メルヴィルとボームも話した。メルヴィルはそのすぐ後で二人に微笑んで話した。
「人生色々はこの世界でもやな」
「ほんまそうですね」
「それぞれ何かとありましたね」
 ジェーンもヴォネガットもそれはと応えた。
「財団や勢力を立ち上げたり」
「賊やモンスターと戦ったり」
「そやな、それでやな」
 メルヴィルは微笑みこうも言った。
「今こうしてここに一緒におるな」
「そうですね、これは縁ですが」
 今度はボームが応えた。
「その縁があるのもです」
「人の世でな」
「ほんまに」
「この世界でもやな」
「そういうことですね」
「それ実感してるわ」
 メルヴィルは腕を組み述べた。
「心からな」
「ワテクシもです、それでですね」
「こうして四人一緒になってな」
「世界を救おうとしていますね」
「そやな、そしてその中でな」
「戦ですね」
「それをやるな、世界を救う星のモン同士でやるのは因果やが」
 考えてみると、とだ。メルヴィルはこうも言った。
「しかしな」
「やるしかないですね」
「ことここに至ったらな」
「左様ですね」
「ほなや」
 メルヴィルは仲間達に強い声で言った。
「これからや」
「はい、戦の準備は整いましたし」
 今度はヴォネガットが応えた。
「それやとですね」
「後は碧ちゃんとな」
「田辺さん達が来られるだけですね」
「五人共もうすぐ来る」
 メルヴィルは確かな声で答えた。
「今日か明日にでもな」
「来てくれますか」
「ああ、そうしたらな」
「国木田さん達も軍議に参加してもらい」
「そのうえでな」
「戦をはじめますね」
「そうするで、ほな五人が来るの待とうな」
 こう言ってだった。
 メルヴィルは仲間達と共に碧達を待った、すると次の日の朝にまずは瑠璃子達四人が明るくやって来た。
「お待たせしました」
「これからお仕事にかかります」
「何でも言って下さい」
「お金の分は働きます」
「お金の分は、やな」 
 メルヴィルは明るくというより能天気に言う四人に冷めた目で応えた。
「つまりはそれ以外はさぼるんやな」
「いやいやさぼるなんてとんでもない」
「報酬の分は存分に働くだけです」
「ただプライベートの時間もありますね」
「休憩時間も」
「自分勝手に休憩時間作るんやな」
 メルヴィルは言葉も冷たいものになっていた。
「そういうことやな」
「うわ、信用ないですね」
「私等これでも真面目ですよ」
「ほんまお金の分働きますし」
「あと曲がったことはしませんよって」
「まあ今回の戦でやることやってもらうわ」
 これがメルヴィルの返事だった。 
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