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夢幻水滸伝

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第二百八十四話 アメリカの北端からその十二

「その分です」
「統治に限界がですか」
「出ていますね」
「事実街や村の外はです」
 ニューハンプシャー州のというのだ。
「無政府状態で」
「危険ですね」
「賊やモンスターが取り締まらわれておらず」
「ではその分危険ですね」
「中も犯罪はありますが」
 街や村のというのだ。
「ですが」
「比較的安全ですね」
「しかし外はです」
「城壁を出るとですね」
 この世界のアメリカも街や村は壁に囲まれ守りとしている、城下町は日本位であり非常に珍しい例なのだ。
「街や村の」
「もうです」
「無法地帯であり」
「安全は保証されていません」
「ではです」
 ヴォネガットはその状況を確認して述べた。
「私もです」
「ニューハンプシャー州にもですね」
「勢力を及ぼし」
「統治されて」
「より平和にします」
「そうして頂けますか」
「これからは」
 官吏に強い声で答えた。
「その様にさせてもらいます」
「お願いします、実はです」
 官吏は彼の決意を聞いて述べた。
「私個人としましても」
「ニューハンプシャー州のことはですか」
「聞いて」 
 そうしてというのだ。
「よくなって欲しいとです」
「思われていましたか」
「街や村単位の行政ですと」
「その外はですね」
「どうしてもです」
「治安が悪くなりますね」
「そうなりますので」
 賊やモンスターが多くなりというのだ。
「行商人の人達もです」
「安全に行き来出来ませんね」
「そうした状況ですし鉄道もです」
「敷きにくいですね」
「どうしても」
「そうですさかい」
 ヴォネガットは決意を持ったまま述べた。
「私はです」
「このメーン州と共にですね」
「これからはです」 
 ニューハンプシャー州もというのだ。
「治めていきます」
「そうされますね」
「はい、ただ急がず焦らず」
 ヴォネガットはこうも言った。
「徐々にです」
「勢力を拡大させていきますか」
「そうします、統治はそうするとです」
 急ぎ焦ると、というのだ。
「失敗するものですから」
「そうお考えですか」
「実は急ぎ焦ってです」
 この言葉は苦笑いと共に出した。
「何度か失敗したことがあります」
「ヴォネガット様の統治は非常に優れていますが」
「これは主観で」
 この視点で見てというのだ。 
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