夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百八十一話 州の南北でその六
「神具もありますし」
「土竜爪やな」
「穴を掘れて」
「かつ強力な武器やな」
「それと術も使って」
そうしてというのだ。
「戦います」
「軍も率いてやな」
「集めて」
「そうしてたな」
「そうしてました」
「そうやな、ほな今からはや」
メルヴィルは自分の考えを述べたジェーンに話した。
「その力と心構え見せてもらうで」
「そうしてですね」
「この世界救っていこうな」
「それでは」
笑顔で応えてだった。
ジェーンはメルヴィルが差し出した手を握った、二人は握手をしてだった。
そのうえで仲間となった、ジェーンは早速ニューヨークに入ってボームとも会ってこれからのことを聞いた。
そしてだ、メルヴィルにこう言った。
「ほなこれからは」
「そや、メーンのヴォネガットと対する」
メルヴィルが答えた。
「そうするわ」
「左様ですね」
「そやからな」
ここでというのだ。
「北にな」
「勢力を拡大していきますね」
「カナダとは中立同盟を結んだしな」
「介入してくることはないですね」
「そや」
彼等がというのだ。
「あっちはな」
「ほなヴォネガットさんとは」
「ペンシルバニアのエミリーちゃんに備えたらな」
その様に戦略を立てればというのだ。
「もうや」
「安心してですね」
「対することが出来るわ」
「そうした状況ですね」
「そや、色々考えたが」
メルヴィルはこうも言った。
「北か南か」
「どちらに先に行くか」
「そう考えてな」
それでというのだ。
「出した答えはな」
「それはですね」
「北にした、後顧の憂いをなくしてな」
その様にしてというのだ。
「それからや」
「ペンシルバニアですか」
「そうしたい、ただな」
「ただ、とは」
「そのメーンのヴォネガットやが」
その彼のことも話した。
「あいつは好戦的やないからな」
「そうですね、僕ちんもヴォネガット君のことは知ってますが」
「戦は好きやないな」
「信仰心が篤くて」
そうしてというのだ。
「それと共にです」
「穏健でな」
「はい、そして」
それでというのだ。
「血を好みません」
「その辺り自分と一緒やな」
「血が流れる時もありますが」
どうしてもというのだ。
ページ上へ戻る