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夢幻水滸伝

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第二百八十話 マサチューセッツ州の伊達男その十五

「しかしです」
「それでもですか」
「はい」
 こう市長に話した。
「政務がありますので」
「そちらにですか」
「励んでいます」
「そうなのですね」
「州を統一しても」
 それでもというのだ。
「やるべきことはです」
「多いですか」
「はい、ですから」
 それ故にというのだ。
「今日からです」
「政務ですか」
「州を統一してこれからは」
 ボームはさらに話した。
「州全体の政をです」
「行っていきますか」
「はい」 
 まさにというのだ。
「これからは」
「やることは特にですか」
「変わりません」
 そうだというのだ。
「ワテクシは、むしろ今はです」
「統一した州全体の統治をですか」
「行わねばなりませんね」
「それは確かに」
 市長も否定せずに答えた。
「その通りです」
「ですから」
「今はですか」
「統一をしたならば」
 そうであるならというのだ。
「まずはです」
「統一のそれをですね」
「足場を固めまして」
 そうしてというのだ。
「そこからです」
「発展ですね」
「そうです、さらなる」
 そうしたというのだ。
「目指しています」
「そうなのですね」
「はい、ですから今は」
「政にですか」
「励みます」
 書類にサインをしつつ述べた。
「まさに、では」
「今は内政にですね」
「力を注ぎます、統一を祝ったのは昨夜です」
「では今日からはですね」
「仕事に励みます」
 こう言ってだった。
 ボームは実際にだった。
 政に励みそのうえで頑張っていった、そうしてだった。 
 州の統治を固め発展の土台を固めていった、それは効を奏していっていたがその間にニューヨーク州のメルヴィルは。
 マサチューセッツ州周辺の州に勢力を及ぼしていった、それを見てだった。
 ボームの周りは怪訝な顔になりそのうえで彼に言った。
「あの、ニューヨーク州のメルヴィル様がです」
「勢力を拡大させておられて」
「この州を囲んできています」
「そうしてきています」
「これではです」
「やがてです」
「この州を囲みですね」
 ボームも落ち着いた声で述べた。
「やがては」
「はい、攻め込んで来るのでは」
「既にお互いの州の境には戦力を固めています」
「そうしています」
「こちらから攻められません」
「とても」
「そのうえで、ですね」
 ボームはまた言った。 
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