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夢幻水滸伝

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第二百七十八話 他州掌握へその七

「決して好戦的な方ではありません」
「知ってるで」 
 笑顔で、でだ。メルヴィルは答えた。
「言うたな、起きた世界でもや」
「お付き合いがありましたね」
「友達と言ってもや」
 その様な間柄と、と言ってもというのだ。
「ええわ」
「そうしたご関係で」
「一緒に飯を食うこともあるしな」
「では」
「今回はな」  
 お互いの州の境目での会談でもというのだ。
「バーベキューでもや」
「共に焼かれて」
「そしてや」
 そのうえでというのだ。
「食いながらな」
「お話をされて」
「今後のことを決めたい」
「お互いのことをですね」
「そや」
 その通りというのだった。
「それでええかってな」
「ボーム様にですね」
「伝えて欲しいしな」
 メルヴィルはさらに話した。
「あとあいつが好戦的やなくてな」
「平和的な方であることはですね」
「わしはよお知ってる、そしてわしも出来ればや」
 使者に明るく笑って話した。
「戦をするのはな」
「お好きではないのですか」
「それは最後の最後や」 
 あくまでというのだ。
「みだりに戦うことはな」
「お好きではない」
「むしろ嫌いや」
「そうなのですね」
「あれだけ国力と時間と金と命使うもんもない」
 メルヴィルは真顔で述べた。
「そやからな」
「だからこそですね」
「そや、戦はな」
 これはというのだ。
「最後の最後の手段でや」
「みだりにはですか」
「せん」
 そうした考えだというのだ。
「わしはな」
「だからですね」
「ボームともや」
「戦うことはですか」
「出来る限り避けたいとな」
 その様にというのだ。
「思ってたしな」
「これで戦わずに済むなら」
「最善やとな」
 その様にというのだ。
「思ってる、このことをボームにも伝えてくれるか」
「はい」
 使者は一言で答えた。
「それではです」
「そうしてくれるか」
「それが私の仕事なので」
 使者は礼儀正しく答えた、濃い青のスーツがその礼儀正しい動作に実に似合っている。
「是非共」
「ほなな」
「はい、それでは」
「ボームによろしゅうな」
「そうさせて頂きます」
「ほなな」
 こうしてだった、メルヴィルはボームと会談を行うことが決定した、後はその詳しい内容を調整していくことになった。 
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