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夢幻水滸伝

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第二百七十八話 他州掌握へその六

「ボーム様はメルヴィル様とお話されたいと」
「言うてるんか」
「はい、これまで内政に専念され」
「州のやな」
「それが一段落しまして」
 そうなってというのだ。
「幸いまだ干戈は交えておらず」
「衝突してへんな」
「お話しやすい状況なので」
 赤目の使者はメルヴィルに話した。
「ですから」
「ここでか」
「お話をされて」
 そうしてというのだ。
「これからのことをです」
「アメリカのか」
「メルヴィル様のお考えを聞いて」
「ボームの方もやな」
「お話をされたいとです」
 その様にというのだ。
「言われています」
「そやねんな」
「それでなのですが」
「返答をやな」
「お聞きしたいのですが」
「こっちもそうしたいと思ってた」
 マサチューセッツ州進出即ちその州を治めるボームとの対決、それに入る前にそう考えていたのだ。彼にしても。
 それでだ、赤目の使者にこう答えた。
「ほなな」
「受けて頂きますか」
「そうしよか、場所はな」
「どちらにされますか」
「お互いの州の境目でどや」
 場所についても答えた。
「そこでな」
「そうですか、では」
「ああ、ボームに話してくれるか」
「畏まりました」 
 使者は一旦メルヴィルの前から退いてだった。
 暫くして戻って来てだ、彼に微笑んで述べた。
「是非とです」
「その場所でか」
「お話をされたいとです」
 その様にというのだ。
「言われています」
「そやねんな、ほなな」
「これよりですね」
「話そうな、室外でもや」
 メルヴィルは使者に微笑んで話した。
「飯でも食いながらな」
「お二人で、ですか」
「話したい、そやな」
 考えかつ微笑む顔になってだ、メルヴィルは話した。
「一緒にバーベキューを焼いてな」
「そうされながらですか」
「話そうかってな」
「ボーム様にですか」
「伝えてくれるか」
「親しくですね」
「起きた世界でも付き合いがあるんや」
 このこともあってというのだ。
「そやからな」
「堅苦しいものではなく」
「フランクにや」
 即ち砕けた雰囲気でというのだ。
「楽しく明るくな」
「そのうえで、ですね」
「話したい」
「そうですか、では」
「ボームに伝えてくれ」
「畏まりました、ボーム様はです」
 使者は今度は彼のことを話した。 
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