夢幻水滸伝
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第二百七十六話 摩天楼掌握その十五
「そして賊は大人しく降ったらな」
「その時はですか」
「過去のことは問わんでな」
そうしてというのだ。
「軍隊に入れて鍛えなおす」
「そうしますか」
「訓練と規律でな」
「そうするのですね」
「そや、賊も降ったら」
そうなればというのだ。
「もうな」
「それでいいですか」
「そや、兵士にして功績を挙げたらな」
「昇進もですね」
「させるし昇給もな」
これもというのだ。
「させてく、士官にもや」
賊出身でもというのだ。
「任命するわ」
「功績があれば」
「そうしてく、ほなこれからな」
「勢力をですね」
「拡大させてくで」
このことをはじめるというのだ。
「街も落ち着いたし」
「それならですね」
「そや、勢力拡大にや」
次の段階としてというのだ。
「乗り出すで、州の街や村にや」
「使者を送って」
「降らせてな」
そうしてというのだ。
「どうしても降らん場合以外はな」
「それでよしですね」
「そや、あと戦になってもな」
メルヴィルはその場合も話した。
「降ればそれでええわ」
「こちらが勝ってですね」
「こっちに組み入れる、待遇も他の街や村と同じや」
「あくまで降らせることが目的ですか」
「当然民は攻撃せん」
それはしないというのだ。
「民間施設もな、出来るだけ巻き込まん様にもな」
そうした配慮もというのだ。
「していくで」
「そうですか」
「そや、ほなな」
「州の統一をですね」
「進めるで」
こう言ってだった。
メルヴィルは精強な軍を整えた、街を掌握した彼は次は州にかかった。彼は星の者としての活動を本格化させていた。
第二百七十六話 完
2022・10・1
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