夢幻水滸伝
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第二百七十六話 摩天楼掌握その十四
「そうしたら楽に勢力を拡大させられてな」
「今言われた戦で起こることがない」
「そやからな」
その為にというのだ。
「戦はないことがな」
「最善なのですね」
「そや」
まさにというのだ。
「そもそも武力はな」
「即ち軍事力ですね」
「警察もそれに入ると思うが」
「メルヴィル様がここで言われていることは軍隊ですね」
「それの力や、武力はこっちの世界でもこう書くやろ」
ペンと紙を出して実際に書いて話した。
「矛を止めるってな」
「即ち戦をしない、させない」
「そうした力や、みだりに軍隊を動かすとな」
「今お話した様なことになりますね」
「そや、百戦百勝は最高どころかや」
そうでなくというのだ。
「下の下以下や」
「そう言っていいものですか」
「百戦百勝の鋼鉄の霊将とかな」
日本の隣にある某世襲制の共産主義国家の初代国家元首が言われていた言葉だ、勿論只の嘘の称号である。
「最悪や」
「それだけ戦っているということ自体が」
「そしてそれを誇ることもな」
このこともというのだ。
「まさにや」
「最悪ですね」
「そや」
こう言うのだった。
「こんなん自分で言って誇ってる奴はな」
「愚かですね」
「アホの極みや」
それこそというのだ。
「戦わずして勝つがな」
「最善ですね」
「そや」
まさにというのだ。
「そう言うべきもんや」
「そうなのですね」
「それでや」
「メルヴィル様としては」
「よお訓練されて装備も兵器も整った大軍をや」
「他の街や村に見せて」
「あと賊にもな」
そう呼ばれる者達にもというのだ。
「ニューヨーク州は街や村に多いが」
「マフィアやギャングですね」
「そうした連中にもな」
「見せてですね」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「勝てんと思わせてな」
「降らせるのですね」
「そうする、降った街や村やそのままやし」
自身の勢力に入れるというのだ。
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