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夢幻水滸伝

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第二百七十五話 洋食を食べつつその十三

「枢軸と全面戦争になっても」
「政は大丈夫や」
「そやな」
「実際枢軸と戦になったらな」
 芥川はシェリルに豚カツを食べながら告げた。
「あいつは主な閣僚と一緒に都に残ってもらって」
「そこでやな」
「僕等の留守を守ってもらってな」
 そうしてというのだ。
「そしてや」
「内政を担ってもらうな」
「あいつがおったら」
 それでというのだ。
「後ろは万全や」
「まさに天下の宰相やな」
「宰相は私やが」 
 それでもとだ、リーは述べた。
「しかし内のこと全般はな」
「太宰がおるからやな」
「充分以上にやっていけてる、そしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦の時は私の仕事もや」
「任せるな」
「そうしてもらうわ」
 是非にとだ、リーは芥川に答えた。
「戦になってや」
「そしてやな」
「私も出陣したらな」
 その時はというのだ。
「私の仕事も任せるわ」
「日本を統一する前の関西だけを治めていた時からやったな」
 中里はミートソースを食べている、こちらのスパゲティも大蒜とオリーブオイルをいい具合に利かせている。
「僕等が出陣している間はな」
「太宰君がいつもやったね」
 綾乃も言ってきた。
「都におってくれて」
「留守を守ってな」
「ちゃんと政をしてくれて」
「いざって時は補給もやってくれたわ」 
 そうしたこともしていたというのだ。
「勢力圏内で善政を敷いて」
「それでいつも後ろは安心出来たわ」
「何の心配もなくな」
「そやからな」
 リーは二人に応えてまた話した。
「彼はこれからも規律正しくあって欲しい」
「まあ太宰君のそこは変わらんで」
 綾乃は海老フライを食べつつ述べた。
「喜久子ちゃんとセリューちゃんもやろけど」
「そやろな、有り難いことや」
「ほんまにそやね」
「ああ、それでやけどな」 
 ここでトウェインはこう言った。
「中国組の話が終わったし」
「それや、それ」 
 芥川はトウェインの言葉にまさにと応えた。
「南洋、中国と聞いてきたし」
「今度はやな」
「誰が話してくれるか」
「もうあたし達かアメリカ組よね」
 アレンカールはマッシュポテトを食べながら述べた。
「そうなるわね」
「そや、どっちが話す?」
「そうね、じゃあジャンケンで決める?」
 アレンカールはトウェインとメルヴィルに顔を向けて二人に提案した。
「そうする?」
「くじ引きでよおないか?」
 メルヴィルはこう答えた。 
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