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夢幻水滸伝

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第二百七十五話 洋食を食べつつその十二

「十星連合にとって大事や」
「そやねんね」
「そや、ほんま太宰がいてよかった」
 十星連合にとだ、リーは心から思って言った。
「個性的な面子やからな」
「そこに規律に厳しい人がおるとちゃうわ」
「そや、はしゃぎ過ぎると乱れるが」 
 組織としてそうなるがというのだ。
「そこでや」
「ぴしっと締める人がおったら」
「組織として引き締まってな」
「ちゃんといくわ」
「セリューも規律には厳しいけどな」
 トウェインは自国の星の者の一人の名を出した。
「あの娘も」
「ああ、確かにな」
 羅はその通りだとトウェインに答えた。
「あの娘も規律に厳しいな」
「元々海兵隊の軍人の娘さんでな」
「正義感強いさかいな」
「それで規律にも厳しい」
「そやから憲兵総監にもなってるな」
 こう言ったのは施だった。
「それに相応しいさかい」
「実際あの娘が一番やな、憲兵総監は」
 メルヴィルは実感する様に述べた。
「軍隊の警察のトップはな」
「警察も正直必要やからな」
 施もその通りだと答えた。
「アブナア伯父も言うてたしな」
「そっちの推理小説の主人公やな」
「そや、法を守らんとどうなるかってな」
「そらもうリンチがまかり通ってな」
「無政府状態になるわ」
「その通りやからな」
 トウェインもまさにと答えた。
「ほんまに」
「実際この世界でも我等がそれぞれの地域を統一するまでは街や村の外はそこまで酷くなかったにしてもな」 
 羅も言う。
「法があまり及んでへんで」
「無政府なとこあってな」
「厄介やったわ、それを地域単位国単位でまとめていって」
 羅は皿の横にあるキャベツを食べた、十人共そのキャベツ達にドレッシングをかけてそのうえでサラダにして食べている。
「今は十星連合という巨大勢力にしてて」
「法の及ぶ範囲を拡大していってな」
 施はハンバーグを食べてワインを飲んでから言った。
「平和にしていったな」
「そして今に至るわ」
「何処もな」
「実際欧州は最初無政府状態でや」 
 メルヴィルはこの地域のことを話した。
「あそこの星の連中も苦労したらしいな」
「法はほんまに大事やな」
「それがないと収まらんわ」
 羅にこう返した。
「ほんまに
「その通りやな」
「そして規律を守るモンもな」
「必要や」
「それがセリューちゃんであってや」
 シェリルは今はキャベツを食べながら言った。
「喜久子ちゃんもそうでな」
「そして太宰もやな」
「そういうことや、ほんま太宰ちゃんは必要や」
 こう芥川に話した。
「十星連合にな」
「その意味でもな」
「まさに柱や」
「十星連合のな」
「あの子がおってくれたら」
 それならというのだ。 
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