夢幻水滸伝
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第二百七十四話 崑崙その五
「我等は特にやな」
「戦うモンやな」
「そや、話で解決しきれんからな」
「戦があってやな」
「それでや」
その為にというのだ。
「戦が避けられんのやったら」
「やるしかないわ」
「そういうことや」
まさにというのだ。
「ほんまにな」
「そういうことやな」
「それで移動要塞もや」
今建造しているそれもというのだ。
「必要としてるやろ」
「その通りやな」
施もそれはと頷いた。
「ほんま金と人手使って建造してる」
「技術もな」
これもというのだ。
「注ぎ込んでるわ」
「そやな」
「戦はどうしてもあるしな」
「そのことは頭に入れんとな」
「その備えなくしてや」
「国防でもないしな」
「そや、若し欧州と戦になるならするし」
彼等ともというのだ。
「そして移動要塞もや」
「建造するな」
「そうなってるんや、ほなな」
「このまま建造を進めていくな」
「そうするで」
こう言ってだった。
羅は施それに一緒にいる金と蒲とも移動要塞のことを話した、移動要塞の建造はチベット上空で順調に進んでいっていた。
だがそれでもだ、莫が開封の官邸北宋の朝廷があった場所で羅と施に話した。
「あの、移動要塞建造にかけるお金が」
「どんどん増えていってるな」
羅は棟梁の座から応えた、隣には施がいる。
「そうなってるな」
「もうです」
莫は青くなった顔で話した。トロールの緑の肌にそれが入り青緑になっている。
「国家予算の一年分は」
「それな」
「洒落になってません」
「お金かかると思ってたが」
「めっちゃかかってます」
「あの、財政が危ないでし」
郁も言う、彼は赤い甲羅が青くなり紫になっている。
「それで、です」
「借金やな」
施が応えた。
「この場合は」
「国債でしな」
「それを出すしかないな」
「やっぱりそうでしな」
「そや、国家でお金がないならな」
それならというのだ。
「もうな」
「あまり出すもんやないですが」
紅美は国債と聞いて述べた。
「借金自体がです」
「あかんな」
「はい、人もそうで」
「勢力としてもな」
「よおないですが」
「しゃあないわ」
それはというのだ。
「ほんまにな」
「そうですか」
「国債の分はな」
施はさらに話した。
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