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夢幻水滸伝

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第二百七十三話 中国からその十二

「是非な」
「整えていきますね」
「そや」
 まさにというのだ。
「腹が減っては戦は出来ぬや」
「それほんまですね」
 蒲は施の今の言葉にしみじみとした口調で応えた。
「実際食べんとです」
「どうしようもないな」
「はい」
 まさにというのだ。
「もうそれこそ」
「そやからな」
「まずはですね」
「お水にな」
「食べものですね」
「それを何とか出来る様にしてこそな」
「移動要塞は成り立ちますね」
「領内やと何時でも補給を受けられるが」 
 中国のというのだ。
「そやけどな」
「遠征ともなるも」
「そうもいかんな」
「それな、ここから一気にや」 
 羅は真剣な顔で述べた。
「太平洋横断しようと思ったら」
「食べるもんだけでもかなりの量が必要で」 
 蒲は羅にも述べた。
「そうなりますと」
「保存が大事やな」
「そうですね」
「塩漬けや酢漬けにな」
 そうしたものに加えてというのだ。
「干物に燻製にな」
「缶詰にですね」
「冷凍されたもんもな」
「必要ですね」
「あとインスタントや」
 羅はこれもと言った。
「幸いこの世界にもあるしな」
「インスタント食品もですね」
「用意しておいて」
「作ることもですか」
「出来る様にするか、小麦があったら」
 原材料のそれがというのだ。
「その時はな」
「すぐに作ることが出来ますね」
「そうなるさかいな」 
 それはというのだ。
「ここはな」
「そうしたものもですね」
「作られる様にしとくか」
「それでは」
「色々考えることがあるわ」
 羅は強い声で話した。
「ほんまにな」
「移動要塞のことは」
「色々製造に関わる専門家の話も聞いて」
「そうしてですね」
「やってこか」
「そうですね、国家の大事業ですし」
「そやからな」
 それだけにというのだ。
「専門家の話もや」
「聞いて」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「造るで」
「わかりました、では」
「浮島を決めるで」
 こう話してだった。 
 中国の星の者達はまずは浮島を探した、そしてチベットでまさにというものを見出してそれに決めてだった。
 そうしてそこを移動要塞の建造にかかった、今それがはじまったのだった。


第二百七十三話   完


                   2022・9・8 
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