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夢幻水滸伝

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第二百七十二話 海南省のことその十七

「再びです」
「この海南省をですね」
「お治め下さい」
「わかりました、では今から」
「すぐに入院の手続きに入って下さい」
「わかりました、ただこれからここに星の人が来たなら」
 茅はこの時のことも話した。
「その人に問題ないと思えば」
「その時はですね」
「降って下さい、互いに争うことのない様にして」
 そうもしてというのだ。
「そしてです」
「平和にですね」
「暮らして下さい」
「はい、ただ」
 医師はここで茅に問うた。
「戻って来られますね」
「病が治ればですね」
 茅は医師に言葉を返した。
「その時は」
「そうして下さいますね」
「勿論です」
 一も二もない返事だった。
「皆さんはおら様を頼りにしてくれていますね」
「省を統一して平和に治めてくれていますので」
「ならです、その気持ちに応えて」
「戻ってくれますか」
「必ず、では」
「今からですね」
「入院します」
 こう言ってだった。
 茅は入院することになった、その話を海口の市長と大僧正に話すと。
 二人は頷いてだ、彼に話した。
「わかりました、ではです」
「お待ちしています」
「またお会い出来る時を待っていますので」
「ご養生を」
「そうします、退院した時はです」
 茅は二人に話した。
「宜しくお願いします」
「はい、どうか気兼ねなくです」
「ご養生に徹して下さい」
「結核は治ります」
「そうしますので」
「そうさせて頂きます」
 こう答えてだった。
 茅は身支度を整えて医師が勧める病院に入院した、そうして病が癒えて退院してまずは海南省に戻ってだ。 
 市長達からことの成り行きを聞いてだった。
 南北の戦がはじまると聞いて断を下した。
「ではすぐにです」
「戦ですか」
「それに行かれますか」
「今から」
「おら様も中国の星の者ですさかい」
 海口の市長と大僧正それに結核と診察した医師に話した。
「行って来ます、ここに戻ってすぐですか」
「戦場に行かれますか」
「徐州に」
「そうされますか」
「はい、また会いましょう」
 こう言ってだった。
 茅は戦場に向かった、そうして施達と合流して戦ったのだった。


第二百七十二話   完


                   2022・9・1 
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