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夢幻水滸伝

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第二百七十二話 海南省のことその十五

「そこからは行方知れずになったそうですが」
「あまりにも無様な結末ですね」
「その様な人生は送りたくないものです」
「全く以て」
「おら様も同感です、こうした風にはなりたくないです」
 絶対にとだ、茅も述べた。
「ですから経験がどれだけ重要か」
「このことをご存知になられて」
「それで、ですか」
「今思われていますか」
「はい、この世界で何かと経験出来て」
 そうしてというのだ。
「有り難いです、そして経験したならば真っ当にです」
「政もですね」
「行って頂きますね」
「そうして下さいますね」
「その様に」
 茅は官吏達に微笑んで答えてだった。
 カルト教団への対策も進めてだった。
 海南省の統一を進めていった、従わない街や村はどうしてもあったがそれはごく僅かであり。
 そうした街や村も大軍を送って囲むとだった。
 殆どが勝ち目がないと見て降った、だがそれでもだった。
 崖県だけは降らずだ、茅は統一を目前にしてその街の前まで行って軍に言った。
「まず何があっても民には手を出さない」
「戦うだけで、ですね」
「乱暴狼藉は行わない」
「そのことは絶対ですね」
「左様ですね」
「敵の軍勢とは戦いますが」
 それでもというのだ。
「民には手を出さず降った者もです」
「手を出さない」
「そうするのですね」
「この度の戦は」
「このことは厳命です」
 絶対にというのだ。
「武器を捨てさせ」
「そうしてですね」
「そのうえで降伏を受け入れる」
「その様にしますね」
「そうします、戦う相手とのみ戦い」 
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「降れば受け入れる」
「そうするのですね」
「この度の戦は」
「そうします、また街が白旗を掲げれば」
 その時のことも話した。
「戦は終わりです、では」
「では?」
「ではといいますと」
「これより敵の城門を壊します」
 こう言ってだった。
 茅は自ら術を放った、崖県の正門に対して強烈な隕石を放ちその一撃で以て正門を完全に破壊した。
 そのうえで城門の上にいた兵達を睡眠の術で眠らせ自軍の兵達に告げた。
「ではです」
「これよりですね」
「街に入りますね」
「その様にしますね」
「はい、そうして攻め入るのです」
 茅は自ら攻めてだった。
 兵達を率いて崖県に入った、兵達は彼が出来るだけ眠らせたり動きを止めたりして戦闘不能に陥らせてだった。
 戦を進めていった、彼は言った通りに兵達に民を手を出させずだった。
 茅が動けなくした兵達を束縛し動けなくして捕虜にさせてだった。
 徐々に進軍していった、また降った兵達もだった。
 言った通り武装を解除させてだ、まずは捕虜にしていった。
 そうしてだ、官庁を囲むとだった。 
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