夢幻水滸伝
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第二百七十二話 海南省のことその八
「周りの街や村に人をやり」
「そうしてですか」
「こちらに入る様に勧めて」
「迎えることによってですね」
「勢力圏に加えて」
その様にしてというのだ。
「勢力を拡大させましょう」
「平和にですね」
「はい」
茅は一言で答えた。
「その様にしてです」
「勢力を拡大させていき」
「この海南省の統一もです」
「進めますね」
「そうしていきたいです」
「いいお考えです、今兵もです」
大僧正はこの現実の話をした。
「我等は少ないですね」
「はい、しかも集まりません」
「思う様に」
「それでいて警察もです」
兵即ち軍だけでなくというのだ。
「そちらも充実させたいですし」
「軍にばかり力を入れられないです」
茅も応えて言った。
「お金が足りません」
「左様です、ですから」
「戦はですね」
「攻めての勢力拡大は」
それはというのだ。
「しない方がいいです」
「ほんまにそうですね」
まさにとだ、茅も言った。
「そやからです」
「話によってですね」
「勢力を拡大させるしかないですし」
「茅様としても」
「平和的にです」
「勢力を拡大させたいですね」
「無闇に兵を動かすとお金がかかり」
そうしてというのだ。
「また血も流れます」
「それが戦です」
「ええものやないです」
「そのことは事実ですね」
「そうですさかい」
だからこそというのだ。
「おら様もです」
「戦よりもですね」
「話を尊びたいです」
「そしてそれによってですね」
「勢力を拡大させたいです」
「ではそうしましょう」
大僧正も賛成の意を述べた。
「周辺の街や村に人をやり」
「降る様に言う」
「それを続けていき」
「海南省の街や村をですね」
「勢力に収めていきましょう、また海口の貿易と漁業は」
自分が海口を治めるきっかけになったこの二つの産業のことも話した、今はどちらも衝突はしていない。
「より発展させ協調をです」
「出来る様にしますか」
「これからは」
こう言うのだった。
「互いの利害調整を行い」
「公平になる様にしますか」
「そうします、また交流を深め」
貿易港と漁港のというのだ。
「一つにしていきたいです」
「街として」
「そうです、海口はまさに港町でして」
「そこに産業の柱がありますね」
「はい」
まさにとだ、茅は答えた。
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