夢幻水滸伝
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第二百七十二話 海南省のことその六
「そうしてです」
「区ごとの行政もですか」
「行う様にすればええです」
こう市長に話した。
「この市は市全体の統治をしてますが」
「それには大きいですか」
「はい、ですから逆に西の方の支持を得た市長さんですと」
「東が上手くいきませんか」
「そやからです」
「市の中にですか」
「幾つかの区を設け」
そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「区ごとの行政をですか」
「行える様にしましょう」
「市の中に区を置きますか」
「勿論市全体の統治も行います」
茅はそれは当然とした。
「ですがそれと共にです」
「区もですね」
「設けてです」
市の中にというのだ。
「そうして治めていきましょう」
「そうですか、全体とですね」
「範囲でのです」
「二つの統治を行っていくのですね」
「そうです、そしてこの海口から」
茅は市長にさらに話した。
「おら様はこの海南省の統一を進めていきたいです」
「省全体のですか」
「はい」
まさにというのだ。
「そしてです」
「省の統治もですか」
「進めていきたいです」
「それは何よりです、ではです」
市長は茅の話を受けて頭を下げんばかりの態度で言ってきた。
「この海口からです」
「省の統一をですね」
「進めて下さい」
強い声での返事だった。
「是非共、そしてです」
「この省を平和にし」
「豊かにして下さい」
こう言うのだった。
「宜しくお願いします」
「そうします」
必ずとだ、茅は強い声で約束した。そうしてだった。
海口を拠点として旗揚げを宣言した、するとすぐに海口の周りの幾つかの街や村が彼の下に入った。
そしてだ、そのうえでだった。
茅はそうした街や村の統治もはじめた、その統治の評判はというと。
「かなりいいです」
「そうなのですね」
「まさに善政とです」
大僧正が海口の市庁舎に入って設けられた執務室にいる茅に話した。
「言われています、税は的確で」
「それで、ですか」
「ならず者や周りのモンスター達を退治して」
「当然では」
「しかも道や水道も整えてくれる」
「だからですか」
「善政です、産業の発展もはじめられてますね」
大僧正はこのことも話した。
「全体として熱心な内政を行っておられます」
「だから評判がいいのですか」
「はい」
その通りだというのだ。
「まさにです」
「そうなのですね」
「街や村単位での政を考えておられず」
大僧正は茅にさらに話した。
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