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夢幻水滸伝

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第二百七十一話 痛み分けとなりその十三

「よかったし」
「それが出来たしな」
「もうや」
 それでというのだ。
「ええわ」
「そやな、そっちは安心になった」
「これで問題は枢軸だけになったし」
「その枢軸に備えていこな」
「それで兵と大砲を増やして」
 そうしてというのだ。
「鉄条網も敷こうな」
「是非な」
 こちらはこう話した、だが。 
 羅は東の方を見てだ、施にこうも話した。
「こっちも問題やが」
「東北やな」
「黒竜江を守りに使って」
 そうしてというのだ。
「あとウラジオストク方面や」
「あそこやな」
「あそこがその難波の拠点や」
 枢軸の東方を預かる彼のというのだ。
「それだけにや」
「大軍が集まってるな」
「百万の枢軸東方方面軍の主力がや」
 そのウラジオストクにというのだ。
「駐屯してる」
「しゃな」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「あそこはな」
「気をつけるべきやな」
「そや」 
 まさにというのだ。
「あそこが一番や」
「ウラジオストクに敵の艦隊もおる」
 施は彼等の話をここでした。
「枢軸の太平洋艦隊がな」
「今はそちらは整えてる最中やが」
「艦隊もおるな」
「それで港もな」
 軍港もというのだ。
「整備していってる」
「急激にな」
「今シベリアや極東は軍事も内政も整えてる」
「それに必死やな」
「そやから攻めて来る可能性は少ないが」
 それでもというのだ。
「将来そして万が一のことを考えてな」
「手を打っておかんとな」
「万全の備えを怠らん」
「国防の基本やな」
「内の悪いものは芽のうちに摘んで」
 そうしてというのだ。
「外はな」
「万全の備えを怠らん」
「そうすることがや」
 まさにというのだ。
「政の基本やからな」
「ちゃんとやってこな」
「そっちもな」
 こうして東北の国防も進められた、国境の警備が固められ国全体での即応体制も整えられた。そうしてだった。 
 国内の治安に産業それにインフラは日増しによくなり国はどんどん豊かになっていった、開封は何時しか一千万の人口を擁する大都市になり。
 水路が多く造られ船が行き来し道も整えられた、その繁栄は見事なものになりまさに大国の都市になっていた。
 その開封においてだ、郁は笑顔で言った。
「起きた世界で北宋の都だけあっただけはあるし」
「そうやね」
 紅美は郁のその言葉に頷いた。
「見事な繁栄や」
「そうなっているでし」
「宋は元々経済が発展して」
「それで栄えていたでし」 
 その繁栄は中国の長い歴史の中でも特筆すべきものだった。 
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