夢幻水滸伝
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第二百七十一話 痛み分けとなりその九
「治水をせんとな」
「堤防や橋を築かんとな」
「あかん、湊もそれに入る」
「大々的な治水をせなあかんな」
「中国の北もな」
「つまり中国全体でやな」
「治水をする、洪水は怖い」
羅は真剣な顔で言った。
「中国で一番怖い災害かもな」
「黄河が荒れると洒落にならんかったしな」
その時の災厄は歴史にもある、神話においても夏の初代の王がそれに腐心してそれを整えてからこの国がはじまった程だ。
「そう考えるとな」
「治水は大事や」
「それをしっかりやって」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「しっかりとな」
「やってこな」
「そっちもな」
「あと義務教育も徹底させて」
「そや、教育も充実させる」
「中学や高校、大学も増やして」
そうしてというのだ。
「教育も充実させてこな」
「これからは」
政のことを話していった、そしてだった。
二人は仲間達と共に中国全体の政をはじめた、実際に治水を熱心に行い。
そのうえで陸路も水路も整え港も充実させた、学校も教師も増やし教育も徹底して充実させていったが。
羅は苦い顔でだ、施に話した。
「政は充実していってるが」
「それで国は豊かになってくけどな」
「金が足りんわ」
「それな、豊かになればなるだけな」
「金使ってくな」
「予算がや」
国家のそれがというのだ。
「ほんまにな」
「足りんな」
「そうなってるな」
「前からそやったが」
施も言った。
「しかしな」
「今はな」
「統一してから内政に力を注いで」
「軍も整えてるけどな」
「そうなるとな」
「ほんまに金が足らんな」
「幾らあってもな」
その金がというのだ。
「その分な」
「使ってるわ」
その政にというのだ。
「今は」
「それでそれが続くな」
「ずっとな」
「お金が幾らあっても足りん」
「その状況はな」
二人で話した、そしてだった。
羅は苦い顔でだ、施に話した。
「今はそこまでいってへんが」
「財政難でもな」
「かつかつって位でな」
「それでもかなり嫌な状況やけどな」
「しかしや」
それでもというのだ。
「国債求めるまではな」
「いってへんな」
「借金するまではな」
「国は借金してでも動かさなあかんが」
「今は零位でや」
金があれば使い切る、そうした状況だというのだ。
「マイナスやない」
「赤字やない」
「そやからな」
そうした状況だからだというのだ。
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