夢幻水滸伝
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第二百七十一話 痛み分けとなりその五
「二人でやってくか」
「棟梁二人か」
「そや」
まさにというのだ。
「それでいこか」
「南北の棟梁でか」
「中国を治めるか」
「引き分けになったならや」
棟梁を決めるそれがというのだ。
「それならな」
「もうそれしかないわ」
「全くや、自分等もそれでええか」
施は自分の仲間である中国の南の星の者達に問うた。
「棟梁二人で」
「引き分けが結果ならです」
それならとだ、蒲が答えた。
「当然かと」
「そうなることがやな」
「はい、また別に皇帝を決める訳やないので」
蒲はこうも話した。
「それならです」
「棟梁は二人でもええか」
「そうかと」
「ほな共同統治やな」
「それでええかと」
「水滸伝の様にいこか」
羅は自分の仲間である中国の北の者達に問うた、彼もそうした。
「これからは」
「それが一番ええかも知れんですね」
彼には残が応えた。
「星のモンとしては」
「水滸伝も星やしな」
「同じ星のモンもいますし」
「そやな、水滸伝みたいにな」
羅は残の言葉を受け手考える顔で述べた。
「これからはな」
「ここにいる全員で、ですね」
「仲間同士としてな」
「中国を治めますね」
「そうしよか、この考えに反対のモンはおるか」
羅は中国の星の者全員に問うた。
「我と施の二人が棟梁で中国を治める考えに」
「あれば言うてくれ」
施も淘汰、二人共真剣な顔だった。
「ここでな」
「賛成のモンは右手を挙げる」
「反対やと挙げん」
「反対やったらそれはどうしてか聞くわ」
「何でかな」
二人で話して意見を問うた、すると。
全員右手を挙げた、そして郭が一同を代表する形で話した。
「決戦は引き分けに終わったしな」
「それにやな」
施が応えた。
「確かに棟梁は皇帝やないさかいな」
「二人おってもやな」
「構わん、ここにおる全員で中国を治めても」
その様にしてもというのだ。
「問題はない、流石に世界を統一するとなるとな」
「その時はやな」
「国の主が必要やが」
「それでもやな」
「今はそれでええやろ」
「中国を治めるにあたっては」
「そや、ここは二人でな」
棟梁はというのだ。
「やっていったらええわ」
「ほなな」
「それで都は何処にするんや」
魯はこのことを言ってきた。
「棟梁二人で中国を治めていくことになったが」
「都やな」
羅が応えた。
「そこを何処にするか」
「勝った方の都を中国の都にしたらな」
勝敗がそれで決していたらというのだ。
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