| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おっちょこちょいのかよちゃん

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

253 格闘能力の強化

 
前書き
《前回》
 杖を取り返す最終決戦、大野やのり子達の共闘でアルバートを苦戦の末、撃破する。ただ和光には逃げられてしまった。そしてかよ子達とヴィクトリア女帝の戦いはかよ子の加勢に現れたオットーの術で異世界最上位の能力(ちから)を持つ杖がヴィクトリアの手から離れて宙に浮かぶ。その結果、杖はかよ子を選びかよ子の元に杖が戻って来た。そしてまる子の炎の石の炎、かよ子はその炎を写し取り、更に強力な炎の攻撃でヴィクトリアを攻撃する!! 

 
 レーニンは戦争主義の世界の本部には戻らず、別の地で待機していた。理由は明日催される杯の持ち主の少女と行方不明だった卑怯者の少年の祝言に参加する為である。レーニンはトランシーバーで通信する。
「重信房子、和光晴生と岡本公三をそちらへ離脱させた。だが、ヴィクトリアを見捨ててどうするつもりだ?」
『しかし、私の戦力がこれ以上『向こうの世界』に人質に取られても困ります』
 赤軍の長が応答した。
「まあ、あの女はアルバートって奴がいないと結構短気だったそうじゃねえか。俺達にはまだトロツキーやスターリンもいるさ。そいつらもまた使えばいい」
 杉山がレーニンにそう呼び掛けた。
「全く、貴様も呑気な奴だ」
 レーニンは同化した少年に不服に思いながらも落ち着かせた。
(杖は仮に取られても、兎に角杯のある場所はまだ『奴等』にも突き止められておらん筈だ・・・。だが、場合によっては杖のように見つかるのも時間の問題・・・)

 かよ子とまる子の炎の攻撃がヴィクトリア女王を襲う。
「いけえ!!」
「小癪な!!」
 ヴィクトリアはまた剣を振るった。光が拡散して爆発が起きる。
「あの者、悪あがきを!!ええい、毘沙門天の能力(ちから)よ!!」
 輝虎が毘沙門天の能力(ちから)をまた行使させる。
「皆の者、最後の聖戦(ジハード)だ!!」
 サラディンも兵達に最後の力を振り絞らせる。爆破攻撃はすみ子の銃が守り抜いた。
「俺達も行くぞ!」
 大野達組織「次郎長」、山口達組織「義元」、次郎長一派、そしてジャンヌやエレーヌ、上市や高田、ラクシュミーも動き出す。だが、剣をまた振るうと今度は固い結界がヴィクトリアの膜のように囲み、全てを守る。
「私は、まだ、負けん・・・!!いや、勝つのは私よ!!うおお!!」
 ヴィクトリアが最後の力を振り絞った。かよ子とまる子が出した炎の攻撃も全て消してしまう。
「そんな・・・!!」
(折角、杖を取り返せたってのにこのヴィクトリアを倒せないで終わるの・・・。嫌だ、嫌だ・・・!!)
 その時、かよ子の杖が震えた。
「ど、どうしたの・・・?!」
 杖が青い光を放ってかよ子自身に当たった。
「これは・・・!?」
「山田かよ子、これはヴィクトリアが使用していたように肉体強化の能力(ちから)かもしれぬ!試してみよ!!」
「う、うん・・・!!」
 かよ子はヴィクトリアに接近した。
「愚かな娘め、私に近づこうとは杖を寄こすつもりかしら?」
 だが、かよ子はヴィクトリアの結界を拳で叩く。
「えい!」
 ヴィクトリアが出した結界にヒビが入った。そのヒビはあっという間に広がり、破壊された。
「何!?この小娘!!」
「今だ!」
 ラクシュミーがライフルを発砲した。ヴィクトリアの手首に命中し、剣が手から離れた。
「えい!」
 かよ子はヴィクトリアに拳を向けた。衝撃波がいくつも発生し、ヴィクトリアを跳ね飛ばした。
「いけえ!」
 かよ子はとどめのアッパーをかました。
「ぐあああ!!」
 ヴィクトリアはかよ子のアッパーから青い閃光が放たれるのを感じた。電撃のような強い痺れを感じる。壁の奥にヴィクトリアは激突した。
「これでやったの・・・!?」
 ヴィクトリアはそのまま動かない。だが、彼女の身体に変化が起きた。
「私は・・・、これで、死ぬのか・・・?嫌、よ・・・。完全な、女帝に、なるのに・・・!!」
 ヴィクトリアは儚く光となって消滅したのだった。
「はあ、はあ・・・」
 かよ子は戻って来た自分の杖を見る。だが、それと同時に立ち眩みが生じた。
「私、勝ったんだね・・・、杖を・・・、取り返せた、ん、だね・・・」
 かよ子もその場で倒れた。
「か、かよちゃん、かよちゃ~ん!!」
「山田!」
 皆がかよ子を心配して駆け付けた。
「きっと連戦の影響とこの娘も杖を取り返したいという気持ちが続いていたのよ。少し休ませてあげなさい」
「あ、はい・・・」

 石松は立ち上がれるようになった時、ヴィクトリアは瀕死とされる所だった。
(これは・・・!?山田かよ子は、杖を取り返せているのか・・・!?)
 そして石松は確認した。女帝が死亡する瞬間を。そして杖の所有者が倒れる瞬間を見た。
(山田かよ子が、倒れる・・・!?某は崇徳院の能力(ちから)を行使した反動で動けなくなっていた・・・。ここまでやって来れていた、とは・・・!!)
 皆がかよ子を見守る中、石松は叫ぶ。
「じ、次郎長親分、杖は、山田かよ子の元に戻って来たのでありますか!?」
「石松!起きたか!!ああ、そうだ、山田かよ子は無事に杖を取り返す事に成功した!」
「そうか、戦闘を離脱して申し訳なかった!」
「いや、石松、お前もよくやってくれた!」
「だが、この地に何か嫌な予感がするのだが・・・!?」
 周囲に地震のような現象が起きる。
「や、館が崩れ落ち始めておる!」
「のり子ちゃん、皆を館の外に!瞬間移動させるわよ!!」
 のり子の人形・キャロラインはのり子に命令を急いだ。
「う、うん!!」
 のり子の人形による瞬間移動能力で皆は館の外へ出た。皆は館より数メートル離れた所に移動した。そして皆はヴィクトリアやアルバートとの戦闘現場を見る。ヴィクトリア女帝の館は崩落したのだった。
「あなた達の活躍のお陰でこの世界は平和を正義とする世界に戻ったのだよ。だからあのヴィクトリア女帝の館は消えたわけ」
 クイーン・ベスが解説した。
「そうだったのか」
「オイラ達はあのヴィクトリアって女王を倒したんだなブー」
 ブー太郎は激しい戦闘をやって来たんだと痛感していたのだった。

 本部の管制室。フローレンスがその場に戻って来た。
「ただいま戻りました」
「フローレンス・・・。お帰り」
 まき子はフローレンスに気付いた。
「今、東アジア反日武装戦線のと西川純は部屋に監禁させております。ところで山田かよ子ちゃん達の方はどうなっていますか?」
「ああ、その事だが、今、ヴィクトリア女帝を示す点が消えている。しかし、連絡がまだ来ていないんだ」
 イマヌエルが状況を説明した。
「といいますと・・・ヴィクトリアを倒しまして、杖を取り返せましたのでしょうね・・・」
 フローレンスはそう信じていた。

 かよ子は連戦の疲れで意識を失っていた。そんな彼女にまたあの男が現れる。
「レ、レーニン!!」
[よくも杖を取り返したな!だがこちらも貴様らに負けじと必ず取り返す。今回は赤軍の愚か者共が見捨てた故に僅かなうちに奪われたがな。だが、貴様らが捜す小僧は絶対に渡さぬ・・・。そして貴様の想い人だ]
「何取られた言い訳してるの!?元々この杖は私の・・・、いや、平和を正義とする世界の物だよ!!」
[だがそれらは戦争を正義とする世界の物になる筈なのだ。そして貴様の想い人は私に逆らう時がありながらも協力してくれるのだ]
「杉山君が・・・!?」
[貴様が強くなるなら我々も強くなろう・・・]
 レーニンは姿を消した。
(杉山君はレーニンに力を貸してる・・・!!手強くなるんだ・・・!!)
 かよ子は危惧した。だがその前に本来の目的である藤木の奪還をしなければならない。そして必ずレーニンを倒して杉山と元の日常を取り返さなければならない。
(でも・・・、やっと杖が帰って来た・・・。もっと私は強くなって杖をもっと使いこなせるようにするよ!!)
 そして杖の所有者は夢の中の世界の周りが闇に包まれ、また意識が消えるのだった。 
 

 
後書き
次回は・・・
「七色の泉と杖の新生」
 かよ子の意識が戻った時にはヴィクトリアの館は消滅していた。その場に現れたのは七つの異なる色の水を持つ七つの泉だった。かよ子はクイーン・ベスの提案で杖を七つの泉に浸す。そして杖に変化が起きる・・・!! 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧