夢幻水滸伝
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第二百六十六話 決戦を選択その一
第二百六十六話 決戦を選択
施は張達の話を聞き終えて静かな声で言った。
「よおわかったわ」
「そうですか」
「自分達がここに至るまでのことはな」
「はい、施さん達と同じで」
「何かとあったな」
「そうでした」
実際にというのだ。
「ほんまに」
「それで今こうして一緒におるんやな」
「そうですね」
「人生色々と言うが」
「わっち等も同じですね」
「そやな、それでも今は仲間やからな」
それ故にとだ、施は麺を食べつつ話した。
「一緒にやってこな」
「そうしていきましょう」
「そしてな」
施はさらに話した。
「中国の南を統一したが」
「これから南全体、淮水から南を治めてくけどな」
郭も言ってきた。
「それだけやないな」
「そや、ここまでいったらな」
施は郭の言葉にその目を鋭くさせて述べた。
「やっぱりな」
「統一やな」
「それを目指すわ」
「この中国の」
「そやからな」
「北の羅とな」
「あいつが率いてる連中ともな」
中国の北の星の者達ともというのだ。
「これからはな」
「戦ってくな」
「そうなるわ、ただな」
施は麺の中に入っている具を口に入れて咀嚼しその味を楽しんでから話した。
「問題はな」
「どうして戦うかやな」
「お互いに強くなった」
中国の北も南もというのだ。
「それぞれ八億ずつ位人口がおってな」
「それで産業も発展してるしな」
「星のモンも多い」
「ほんまお互い強い」
「しかも勢力は互角位や」
「それでぶつかるとな」
「虎同士が争うと片方は死にです」
花華が言ってきた。
「片方は満身創痍です」
「そうなるな」
「はい、ですから」
それでというのだ。
「激しい戦いはですね」
「それも長く戦うことはな」
「避けたいですね」
「ぜったいにな、自分は戦う星や」
施は自分自身が六将星の一人であることも話した。
「それだけに戦のことはわかってるつもりや」
「そしてその戦はですね」
「そや、今自分が言った通りにな」
「片方は死に」
「そして片方は瀕死になる」
「お互いが強く互角であるなら」
「そうなる、そやからな」
だからだというのだ。
「絶対にや」
「全面衝突それにですね」
「長期戦はな」
「避けたいですね」
「そや」
こう言うのだった。
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