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夢幻水滸伝

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第二百六十五話 成都会議でその七

「朝やお昼はな」
「基本飲むもんやないです」
「そや、そこはや」
 どうしてもというのだ。
「守らんとあかん」
「そうですね」
「さもないとな」
「痛風にもなりますね」
「そもそも朝から酔ってるのはな」
 どうかとだ、花華は眉を曇らせて話した、そうしつつ箸で鍋の中の茸椎茸も含めて取って食べている。
「人としてな」
「あかんな」
「そや」
 そもそもというのだ。
「その時点でな」
「けれどあっちではや」
「朝から飲むのがやな」
「普通やからな」
「ええんやな」
「ビールやなくてワインの場合もあるで」
 蛙を食べながら話した。
「これが」
「自分の好きなか」
「そやから黒髪ロングヘアーの少佐さんもや」
 同性愛者として有名である。
「最近出番ないけどな」
「あのアイシャドーの人やな」
「あの人かて食欲なくてな」 
 朝起きた時にである。
「ワイン一本空けてたんや」
「そやってんな」
「日本やと非常識やが」
 それでもというのだ。
「あっちやとな」
「それ自体はええねんな」
「イギリスでもな」
「あっちでも朝からか」
「飲むで」
「そやねんな」
「まあそこは国それぞれやな」
 自分の酒を飲みつつ話した。
「ほんまに」
「そういうことやな」
「そや、それでな」
「それで?」
「政の話になるが」
 こちらに話を移してきた。
「三省にチベットを治めるけどな」
「そうしてくな」
「そこからの勢力拡大はな」
 それはというのだ。
「せんで、特にチベットから出ることはな」
「せんか」
「インドやロシアと揉める事態はな」
 それはというのだ。
「絶対にな」
「避けるか」
「ああ、そうせんとな」
 深刻な顔で述べた。
「インドのタゴールさんやロシアのエカテリーナさんと衝突する」
「あの人達は敵には容赦せんので有名ですね」
 緑麗は二人の名前を聞いてすぐに言った。
「こっちの世界やと」
「しかも勢力は巨大や」
「そうなってますね」
「インドもロシアもあっという間に統一されてな」 
 その彼等の手によってだ。
「そして統治されてるが」
「しかも結婚して統一勢力にもなるとか」
「そんなとんでもない勢力になるさかいな」
 だからだというのだ。
「絶対にや」
「衝突しないことですね」
「こっちの方針はな」 
「チベットからは出ないで」
「一歩もな」
 それこそというのだ。
「守りに徹するで」
「むしろこちらがですか」
「あの人等と揉めると厄介や」
 そうなるからだとだ、赤く煮られた蛙を食べつつ言った。 
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