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リュカ伝の外伝

作者:あちゃ
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ドキッ!男だらけの討論大会!

<海上>
ウルフSIDE

俺達は今、グリンラッドで『船乗りの骨』を手に入れ、ロマリア沖に向かう途中の海上にいる。
ある1名の我が儘により、寄り道をして『エコナバーグ』と言う新たに出来た町へ寄るところだ。
エコナバーグは出来たての町だが、多少は買い物も出来るはず…
だから今の内に確認しなければならない事がある。

マリーの事で色々相談したい事があるけど、ティミーさんじゃ無駄だしなぁ………
大変失礼な言い方だが、女関係の事でティミーさんに何かを期待する事は皆無である!
いくら家族の事だとしても、色恋が絡めば彼ほど役に立たない存在は見当付かない。

マリーの事をよく知っていて、色恋事に精通している男性に相談したいのだが、困った事に該当者が1人しか見あたらない…
はぁ~……………………

「よし!!」
俺は自分に気合いを入れ、その該当者の元へと歩み寄る。
「あのリュカさん…ちょっと話があるんだけど…」
俺は彼女の父親であるリュカさんに、思い切って相談を持ちかけた。
この世界一頼りになる、世界一のトラブルメーカーに…

「何ウルフ?…金なら持ってないよ」
「えぇ、分かってます。リュカさんに金の相談をするぐらいなら、マリーの移り香があるパンツを使って、自家発電でもしてたほうが数億倍時間を有効利用してますよ!」

「…オマエ最近生意気だよ…僕は義理のお父さんになるのだから、『えぇ!マヂッスか!?残念だなぁ…』くらい言ってゴマ擂れよ!」
「あぁ…じゃぁそう言う事にしておいて下さい。…で、本題に入って良いですか?」
「可愛くない…お前可愛くないなぁ………んで、何?」
疲れるなぁ…
本題に入るだけで、こんなに疲れるなんて…


「あのですね…マリーの誕生日を知りたいんですけど…何時ですか?」
「マリーの誕生日~?先週終わったよ」
「はぁ?何で何にも祝ってあげないんですか?みんなで簡単なパーティーでも催したって良かったんじゃないですか!?」
「ははははは、嘘だから。…そんなに怒るなよぉ!嘘ですよぉ!先週誕生日だったのはビアンカで、二人でコッソリお祝いしたんだよ!」
あぁもぅ、マジムカつく!
可能ならぶっ飛ばしてやりたい!ムリだけど…

「じゃ、じゃぁ何時なんですか!?」
「うん。来月だね…タイミング良かったんじゃね?」
来月か…エコナバーグに何かプレゼントになる物が、売ってると良いけど…

「何だぁ?彼女にサプライズプレゼントか?」
「はい。何か良い物が有ると良いですけど…」
「じゃぁ、大事な所が丸出しのエッチな下着なんてどうよ!?」
誰へのプレゼントか、分かって言ってるのか、この人?

「良いですね!そんな下着穿いてれば、スカート捲るだけで何時でも合体OKですね!」
「馬鹿野郎!マリーはまだ7歳だぞ!もうちょっと控えろよ!」
「リュカさんから先に話題を出したんでしょ!身勝手に怒らないで下さいよ!」
「くっ…僕の愛しの息子だったら『そ、そんな破廉恥な物、買いません!』って、顔を真っ赤にして恥ずかしがるんだぞ!」
ティミーさん、良くグレなかったなぁ…

「それは俺の義兄(あに)の役目ですから、俺が奪うわけにはいきません。そんな風に苛めてばかりいると、その内相談してくれなくなりますよ!」
「あはははは、気を付ける事にする…で、何をプレゼントするのかは決まってるの?」
「いえ…何が売っているのかも分かりませんから…エコナバーグへ着いてから考えようと思ってます…けど、リュカさんから見て女性にプレゼントするのなら、何が一番良いでしょうか?」

「あれ?…父さんにウルフ…こんな端で何やってるんですか?」
「おいおいティミー…旦那とウルフが、端っこで話し合ってるんだ…良からぬ事に決まってるだろ!」
其処にティミーさんとカンダタが現れ、俺の真剣な相談を悪巧みと決めつけられた。

「来月マリーの誕生日があるから、サプライスでプレゼントをしたいのだけど、何をプレゼントすれば良いのか相談してたんだよ!」
「はぁ?…そんな事は、本人に聞けば良いのでは?マリーにも欲しい物はあるだろうに…」
「相変わらずバカですねティミーさんは!サプライズだって言ってんだろ!聞いたらサプライズにならねぇだろ!」
「ご、ごめんよぉ…そんなに怒るなよ…」
これだからこの人には相談できないんだ…

もっとしっかりしていれば俺がこんなに疲れる事も無いのに…
「いえ…此方こそ失礼しました…許して下さい」
はぁ…良い人なんだけど…
何処かにこの親子を足して2で割った様な人は居ないのか!?


「…で、旦那は何をプレゼントするのが良いと思ってるんで?」
「う~ん…やっぱり僕なら下着だね!」
「父さん!!マリーへのプレゼントですよ!7歳…8歳になる女の子へのプレゼントなんですよ!」

「そうだけど…でも今回は、彼氏から彼女へのプレゼントだろ!?じゃぁ下着が一番だね!」
「何で、彼氏から彼女へのプレゼントに下着が一番最適なんですか!?」
「相変わらずだなぁティミーは!じゃぁ自分の彼女で想像してみてくれ…もしセクシーな服をプレゼントした場合、他の男もそれを見て美味しい思いをするんだ!美女のセクシーな姿って、見ただけで得した気分になれるじゃん!」
うん。確かにその通りだ!
俺もビアンカさんのパンチラを見ると、その日は最高にラッキーな日だと思えるし。

「でもさ…下着だったら、それを見る事が出来る…あくまで公然とだけど、見る事が出来るのはプレゼントした彼氏だけだろ!?自分に対するご褒美にもなるワケよ!」
なるほど…
確かに…折角彼女の為に買った物なのに、他の男まで楽しむのは腹が立つ…
でも下着だったら、基本俺だけの楽しみだ!


「…うっ!」
急にティミーさんが鼻血を吹き出した!
「うわぁ!お前、想像しただけで鼻血出すなよ!」
おいおい…嘘だろ…
想像で鼻血を出してたら、実際に見たら死ぬんじゃねーの?
大丈夫かこの人!?

「ちょっと…こんな端っこで何をやってるの…って、どうしたのティミー!?」
そこに現れたのはアルルだった!
ティミーさんが下着姿を想像し、鼻血を出す要因になったアルルが、俺等の討論大会を疑問に思い接触してきたのだ!

「ぎゃはははは!聞けよアルル!コイツな(ドゴッ!)うぐっ!」
爆笑しながら状況を説明しようとしたカンダタの鳩尾に、リュカさんのボディーブローが炸裂する!
「この2人、最近生意気なんだよ!僕に偉そうな事を言いやがる!…だから折檻してたんだ、こんな風にね!」
爽やかな笑顔でカンダタをねじ伏せ、リュカさんはアルルに優しく答える。
「最低な男ね!…ティミーあっちに行きましょ!こんな所にいると、リュカ菌が()つるわよ!」
蔑む様な目でリュカさんを睨み、ティミーさんの手を引き去って行くアルル。


「優しいッスね、リュカさんは…」
「自分の彼女の前で、彼女の裸を妄想してて鼻血出した…なんて言われたく無いだろ?」
まったくだ…
俺も…それくらいじゃ鼻血は出ないが、マリーの前で恥ずかしい事を言われたくない。

「だ、旦那…だからって…コレはやりすぎだよ…」
カンダタは蹲り身悶えながら訴える。
「うるせー!大事な息子を笑い物にしようとするからだ!」
やっぱ格好いいなリュカさんは…
こんな風になりたい。


はぁ…結局どうするか決まらなかったなぁ…
取り敢えず、来月が誕生日な事は分かったし…
やっぱ下着かなぁ…
エコナバーグで考えよ。



 
 

 
後書き
あちゃ作品伝統のパンツネタ!

まだまだ頑張りますよ! 
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