夢幻水滸伝
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二百六十四話 侠の世界からその十二
「そやからな」
「重罪人は容赦せずとも」
「軽い者ならですね」
「罪を償ってから生きる様にする」
「そうしますか」
「前科はつくが」
このことは消えないがというのだ。
「けどな」
「それでも生きていける様にし」
「二度と悪事を働かない様にする」
「そうしていかれるのですね」
「そや、犯罪者に再犯はな」
それをさせることはというのだ。
「出来る限りや」
「ない様にする」
「だからですか」
「ここはですか」
「しっかりとそうしていかれますか」
「そや、刑に服しているモンには技能を教えるで」
そうすると言って実際にだった。
緑麗はそうした政も行っていった、山脈の賊達を見事征伐し彼等の後始末も見た雲南省の者達はというと。
彼女の器を見てだ、まだ彼女に従っていない街や村が雪崩を打ってだった。
彼女の勢力圏に入ることを申し出てだった。
雲南省は彼女の下に統一された、緑麗はこのことを素直に喜んだが。
それでもだ、最初に彼女に話をしてくれた昆明の建設業の顔役喧嘩をしていた二人も含めた彼等と飲んでいる時に話した。
「言った通り雲南省の政もするけどな」
「それでもですか」
「白様はそこまでだと」
「そう言われるのですね」
「そや、私一人やとな」
それならというのだ。
「ほんまにな」
「雲南省は統一し治められても」
「それ以上ではない」
「そう言われるのですね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「これからどないするかや」
「他の省もおおよそまとまってきていますね」
「四川省も貴州省も」
「湖南省等もです」
「それぞれ星の方が東一されてきていますね」
「そうなってきてるさかいな」
だからだというのだ。
「他の省への進出は最初から考えてへんかったが」
「もう無理ですね」
「出来るものではないですね」
「そうなっていますね」
「そやからな」
だからだというのだ。
「これからどないするか」
「正直手詰まりですか」
「今後のことは」
「雲南省を治めていっても」
「それでもですか」
「それ以外どないするか考えてくわ」
こう言う、そしてだった。
蛙の足を揚げたものを食べそれからビールを飲んで言った。
「まさか飲んでばかりする訳でもないしな」
「それはいけません」
「毎日酒浸りなぞ」
「政になりません」
「身体にも悪いです」
「そやからせん、飲むのは夜にして」
酒はというのだ。
「それで時々でもな」
「飲まない時間ももうけて」
「肝を休めもしないとです」
「身体に悪いです」
「酒は毒にもなります」
「そやからせん、ロシアの星の人等は毎晩浴びる様に飲んでるが」
それでもというのだ。
ページ上へ戻る