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夢幻水滸伝

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第二百六十三話 山中の賢者その十五

「クトゥルフ神話の存在はおらへんですね」
「クトゥルフ神話といいますと」
「それは何ですか」
「一体」
「どういったものでしょうか」
「それはです」
 花華は周りに自分が知っているクトゥルフ神話の話をその不気味な神々の話をした、するとだった。
 周りの者達はそれを聞いて言った。
「知らないですね」
「随分異常な神々ですが」
「そうした神々は知りません」
「どうも」
「そうですか、ほなこの世界にはおらへんのですか」 
 花華はクトゥルフ神話の神々についてはまずはこう考えた。
 だが次の瞬間には考えを変えて述べた。
「いや、知られてへんだけで」
「存在しているかも知れないですが」
「その神々がこの世界にも」
「そうかも知れないですか」
「その可能性もありますか」
「そうかも知れません」
 こう言うのだった。
「人が知っているものはほんの僅かですさかい」
「星の方でもですか」
「賢者であられる杜様でも」
「それでもですか」
「はい、人の知識は大海の中の小匙一杯です」
 それだけだというのだ。
「ほんまに」
「だからですか」
「まだ知らないことが多く」
「それで、ですか」
「はい、それで」
 花華は担々麺をすすってからまた話した。
「あの神話の神々もです」
「この世界にもいるかも知れない」
「そうなのですか」
「若しかすると」
「はい、若しこの世界の危機が彼等なら」
 クトゥルフ神話の神々ならというのだ。
「厄介ですね」
「よくわからない存在だけあって」
「それでいて邪悪で強大であるので」
「それで、ですね」
「危機であるならですね」
「どの様にして倒すかを」 
 このことをというのだ。
「考えていかへんとあきません」
「そうですね」
「果たしてどうなるか」
「どうして対するかを」
「そうです」
 まさにというのだ。
「考えていかんとあきませんね」
「そうですね」
「それではですね
「ここからはですね」
「そうしたことも考えていきますね」
「この世界の為にも」
 花華は真面目な顔で話した、そしてだった。
 今は宴を楽しんだ、そのうえで今は貴州省の政を行っていった。そうしてこれからのことも考えるのだった。


第二百六十三話   完


                  2022・6・23 
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