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夢幻水滸伝

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第二百六十三話 山中の賢者その十三

「恐ろしいことにもなるので」
「はい、色々ありますが」
「コレラにペストに赤痢にと」
「兎角流行るとです」
「国を脅かすまでに至ります」
「疫病で滅んだ国はないといいますが」 
 それでもというのだ。
「大きな害を及ぼします」
「全く以てです」
「数多くの人が命を落とします」
「目も当てられないものになります」
「そうなりますさかい」 
 そうなることがわかっているからだというのだ。
「私もです」
「対策を出しておられますね」
「清潔にすることも含めて」
「そうされていますね」
「天然痘についても」
 この疫病はこの世界にも存在している。
「牛痘を導入して」
「民に受けさせましたね」
「そうして防ぎにかかっていますね」
「天然痘についても」
「この病も非常に恐ろしいので」
 だからだというのだ。
「そうしました、そして梅毒や結核もです」
「患者に薬を投与していますね」
「省として」
「それぞれの病とわかれば」
「こちらも恐ろしい病なので」
 梅毒や結核もというのだ、この世界では科学だけでなく魔術や錬金術等も存在しておりそうした技術も用いてペニシリンが存在しているのだ。
「是非です」
「感染しているとですね」
「防ぎますね」
「そうされていますね」
「そして犬や猫には狂犬病のワクチンを打ち」
 こちらもというのだ。
「感染しない様にしています」
「あの病も恐ろしいですね」
「罹れば確実に死にます」
「そうした病ですから」
「対策を出されましたね」
「はい、流行り病こそが」
 花華は考える顔で述べた。
「この世界を襲う危機なのか」
「そうかも知れないですね」
「言われてみますと」
「病で滅んだ国はないと言っても」
「恐ろしいものであることは事実です」
「何かしらの敵か災害か」
 花華はさらに言った。
「それが何かはです」
「わかっていませんね」
「侵略ではという声も多く」
「若しくは恐ろしい暴君が出るとも」
「邪悪な神が襲うという者もいます」
「疫病とも災害とも」
「色々ですね、そこは」
 周りもどうにもという顔で話す。
「このことは」
「果たしてどうなのか」
「この世界を襲う危機とは」
「具体的なことはわかっていません」
「今も尚です」
「そうですね、ただ邪悪な神といっても」
 花華は今話が出たこの存在について話した。 
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