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夢幻水滸伝

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第二百六十一話 成都に向けてその十二

「もうな」
「あかんか」
「ああ、これ以上戦ってもな」
 花華に話した。
「損害出すだけや」
「ほなもうこれで」
「撤退や」
 そうするというのだ。
「ええな」
「わかったわ、しゃあないな」
「それで成都まで戻るが」
 張はそれからのことも話した。
「絶対に成都には使者が来るわ」
「降る様にやな」
「応じるしかないわ」
「この敗戦で戦力をかなり失ったし」
「もう戦を続けることは出来ん」  
 そうなったというのだ。
「そやからな」
「使者が来たらやね」
「降るで、そしてな」 
 そのうえでというのだ。
「施さんと話すで」
「わかったわ、ほな私達が後詰になって」
「撤退や、負傷者は収容するで」
 このことも言ってだった。
 動ける船に負傷者そして乗船を失った者達を収容してだった。
 張は緑麗に施との一騎打ちを止めさせてそのうえで自分達三人が乗っている船を後詰にしてだった。
 攻撃を受けつつも何とか撤退を成功させた、戦は施の勝利に終わった。
 戦が終わると施はすぐに言った。
「さて、成都に使者を送ってな」
「そうしてですか」
「そや、降る様に言うで」
 白に対して述べた。
「そうするで」
「それで降りますか」
「絶対にな、この戦で戦力をかなり失ったさかいな」 
 その為にというのだ。
「これでや」
「降りますか」
「そうなるわ、これで中国の南は統一される」
 施は笑みを浮かべて述べた。
「よかったわ」
「そうですか、長かったですね」
「いや、まだまだこれからや」
 施は白の今の言葉に即座に返した。
「戦はな」
「北ですか」
「それに世界もっと言えばや」
 施はさらに言った。
「この世界を救うことが自分等の目的やからな」
「そうでしたね、これで終わりやなくて」
「まだまだや」
「そのことあらためて頭に入れます」
「そうしてもらうで、ほな敵の逃げ遅れたモンを捕虜にして」
 施はあらためて指示を出した。
「こちらの点呼と集結も行ってな」
「そうしてですね」
「成都まで進んで」 
 そうしてというのだ。
「使者も出してな」
「降る様に言いますね」
「それで張達が降ればな」
 施はその時のことも話した。
「成都であいつ等を迎えるで」
「仲間にですね」
「そうするで」
 白に笑みを浮かべて話した、そして彼は自分が言った通りの指示を出してそのうえで成都への進軍を再開してだった。 
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