夢幻水滸伝
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第二百六十話 雲南省掌握その十三
「蛙もな」
「ええな」
「ほんまにな」
「蛙は美味しいです」
蒲も蛙を食べて言った。
「あっさりとしていて」
「そやから中国では結構食べるし」
「他の国でもそうですね」
「そやな、日本では生で食べる人もおるな」
「蛙を生では」
蒲はそれについては微妙な顔になって述べた。
「どうも」
「抵抗があるな」
「あまりお勧めできへんですね」
「どうもな」
「あたります」
「確かな状況やないとな」
「川や池にいますので」
蛙の生息場所をここで指摘した。
「そうですさかい」
「寄生虫が怖いや」
「そやから確かなお店でないと」
「生で食べるのは止めるべきや」
「ほんまにそうですね」
「淡水のものは全てそうですね」
紅美は蛙に限らず川や池、湖で獲れるもの全てについて述べた。
「お魚も」
「鯉とかな」
「全て信頼出来るお店やないとです」
「あかんわ」
「そうですね」
「確かな環境で飼ってるかな」
「一度徹底的に冷凍してるか」
そうでないと、というのだ。
「絶対にですね」
「食べたらあかん」
「そうですね」
「日本人も昔はそやったらしいな」
「海沿いでないと生ものは食べへんかったのですね」
「大阪に八尾って街あるやろ」
八尾市である、大阪府全体で見れば奈良県に近い。
「あそこはな」
「生もの食べへんかったんですか」
「海から離れてたからな」
それ故にというのだ。
「それでや」
「日本でも昔はですね」
「海沿いやないとな」
さもないと、というのだ。
「生ものは食べんかったんや」
「今とちゃいますね」
「まして川のもんはな」
魚が主である。
「生ではや」
「食べへんかったのですね」
「そうした人が多かったらしいわ」
「しかし今はですね」
白はその蛙を食べつつ応えた。
「日本人は」
「生もの大好きやな」
「お刺身なりお寿司なり」
「カルパッチョにマリネにな」
「生肉も食べる位で」
馬刺し等である、鹿児島では豚の刺身もある位である。また生肉の刺身というものも存在している。
「そうですから」
「それで川のものでもな」
「そうして食べますね」
「そやからな」
「蛙もですね」
「実際そうしたお店もあるけどな」
「信頼出来るお店やないとですね」
白は蛙肉のあっさりとした味に火鍋の強烈な辛さが加わったそれを楽しみつつ話した。あっさりした地味に独特の唐さがよく合う。
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