おぢばにおかえり
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第七十二話 キャンバスライフその二
「おぢばのカレー食べたら大きくなるってね」
「言われたの」
「そうだったの」
「それがね」
ぶすっとして言いました。
「この通りよ」
「小さいっていうのね」
「そう言うのね」
「何でもよく食べたら大きくなるって」
そんなことはです。
「ないのかしらね」
「ちっち牛乳もよく飲んでるけれどね」
「確かに小さいわね」
「一五〇よね、確か」
「そう、一五〇よ」
丁度です。
「このまま小さくなりそうかしら」
「それはないんじゃないの?」
「幾ら何でも」
「そこから小さくなるってね」
「流石にないでしょ」
「年取ったらそうなるっていうから」
「軟骨とかか縮んでです。
「だからね」
「今よりもなの」
「小さくなるっていうの」
「一五〇よりも」
「これより小さくなったら」
私としてはです。
「泣くわ」
「いや、泣いてもね」
「それでもね」
「背は伸びないし」
「やっぱり努力するしかないでしょ」
身長のことについてもです。
「だからね」
「それでなのね」
「ちっちこれからも努力していくのね」
「何でも食べて」
「牛乳も飲むのね」
「そうしていくわ、もう成長期終わってるかも知れないけれど」
十九歳です、女の子のそれは終わっているかもです。
「けれどね」
「ああ、成長期ね」
「もう終わってるでしょ」
「私達はね」
「女の子はね」
「やっぱり?けれどね」
それでもです。
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