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夢幻水滸伝

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第二百六十話 雲南省掌握その十一

「そうしますね」
「勿論な、この四川省も川が重要やからな」
「確かにそうですね」
「省の名にもなってるしな」
 その四川省という名前も指摘した。
「そやからな」
「川が重要なので」
「使ってくで」
「そして鉄道もですね」
 紅美はこちらの話をした、湊の中を歩きそのうえで市庁舎に向かっているがその中で言ったことである。
「用いますね」
「ああ、貴陽からやな」
「線路も通っていますので」
「それを使ってな」
「物資も送りますね」
「そうしてくで」
 紅美に確かな声で答えた。
「これからもな」
「この重慶はかなりの街ですね」
 蒲もいて周りを見回してこう言った。
「ほんまに」
「そやな、まさに成都と並ぶな」
「四川省を代表する街ですね」
「湊もあるし大きな駅もある」
「何かと便利ですね」
「そうした街やからな」 
 それ故にというのだ。
「拠点にしたかったしな」
「出来て有り難いですね」
「ああ、あとな」
「あと?」
「ここの料理も気になるな」
 笑ってこちらの話もするのだった。
「四川省やからな」
「はい、辛いですよ」 
 白が笑って言ってきた。
「四川料理は」
「やっぱりそやな」
「唐辛子だけでなく」
 それに加えてというのだ。
「山椒も利かせていて」
「辛いな」
「そしてその辛さがです」
 それがというのだ。
「ええです」
「美味いな」
「かなり」
「ほなその四川料理もや」
「召し上がられますか」
「そうしよな、さて何を食べるか」
「火鍋はどうでしょうか」 
 白はこの料理を言ってきた。
「それでは」
「ああ、火鍋か」
「皆で食べられますし」
「そやな、ほなな」
「はい、火鍋ですね」
「今夜はそれを食べようか」
 施は白の言葉で決めた、そしてだった。
 その夜施達は実際に火鍋を囲んだ、真っ赤なスープをたたえた鍋がありスープの中に羊肉や野菜をどんどん入れていく。
 そうして食べるとだった。
「噂以上にな」
「辛いな」
「ああ、ほんまに火や」
 郭に食べながら答えた。
「滅茶苦茶辛くてな」
「それで火を噴きそうやな」
「火鍋っていう言葉の意味がわかるわ」
「僕もや、あんまりにも辛くてや」
 郭も食べている、辛くなった羊肉は実に刺激的である。
「お酒もな」
「進むな」
「この通りや」
 強い白酒を一口飲んでからまた話した。 
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