八条学園騒動記
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第六百七十三話 腐れ外道の顔その八
「それこそね」
「そうだろ」
「どんなお仕事でもね」
「探偵は正義の仕事ってイメージあるな」
「推理ものでね」
そうした創作でというのだ。
「定番よね」
「そうだな、しかしな」
「探偵さんでもなのね」
「いい人もいればな」
その逆にというのだ。
「悪い奴もだ」
「いるってことね」
「若し警官が全員聖人君子ばかりだとな」
そうであるならというのだ、フックは警官が法律の番人でありまさに正義を担う者達であるという普通の認識から述べた。
「その中に規則もいらない」
「お巡りさんに関する法律もね」
「そうだ、警官にしてもな」
「善人も悪人もいるわね」
「不心得者もいる」
ここでは悪人と同義語として話した。
「どうしてもな」
「それでお巡りさんもで」
「探偵も同じだ」
「悪人の探偵もいるわね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからな」
「それでなのね」
「その探偵もな」
「探偵だからといって」
「いい人と思わないことだ」
「職業でいい人とか決めるのも偏見ね」
「そうだ、それの一種だ」
まさにそうなるというのだ。
「全員悪人なのはエウロパ貴族位だ」
「あいつ等は存在自体が悪だからね」
「制度として悪でな」
二人で連合で絶対とされていることを話した、否定することも出来るそうしようとする者は殆どいない。
「平民を搾取してな」
「そうしてね」
「やりたい放題やっているからな」
「あいつ等は悪ね」
「紛れもなくな」
フックは言い切った、確信を以て。
「それに他ならない」
「そうよね」
「しかしあいつ等以外はな」
エウロパ貴族の他はというのだ。
「別にな」
「絶対に悪いとかないわね」
「どんな立場でも職業でもな」
「そうよね」
「だからその探偵もな」
「悪人かも知れないわね」
「それで目を聞くとな」
フックが気にしているのはそこだった。
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