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夢幻水滸伝

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第二百五十六話 湖南省からその十

「多くの人やものをすぐに送れる」
「馬とかよりもな」
「あんな便利なもんはない」
「そうそうな」
「この世界にもあってよかったわ」
「その鉄道ですがこっちの世界では欧州ではまだないそうですね」 
 白が施にこのことを言ってきた。
「ロシアやインドではやっと入った位で」
「ああ、こっちの世界やとな」
「欧州は未開の地域やさかい」
「それでや」
 その為にというのだ。
「鉄砲はあっても火縄銃でな」
「そうしたレベルで」
「しかも稀少でな」
「大砲もですね」
「中世の末期位や」
「かなり未開ですね」
「そやからその技術面でもな」 
 施は白に真面目な顔で話した。
「欧州の星の連中は苦労してるわ」
「そうなのですね」
「技術革新を進める為にな」 
「あらゆる技術をですね」
「軍事以外のこともな」
「あらゆる面で」
「そうしてる、それで鉄道もな」
「ないですね」
「産業革命なんか遥か先や」
 この世界の欧州ではというのだ。
「ほんまにな」
「そうなのですね」
「そや」
 まさにというのだ。
「欧州の星のモンは全員天のモンでかなりの能力を持ってるが」
「それでもですね」
「何かと苦労していてな」
「技術のことでもですね」
「そや、それでな」
 そのうえでというのだ。
「鉄道もない」
「それは大変ですね」
「産業革命も起こってへんしな」
「鉄道は産業革命の一環ですし」 
 このことを話したのは蒲だった。
「そやから産業革命が起こってへんと」
「鉄道もないわ」
「そうですね」
「あそことアラブは産業革命はまだや」
「技術革新が起こってへんですね」
「そや、地下世界でも起こっててな」
「ロシアやインドがようやくで」
「欧州とアラブはまだでな」
「何かと苦労していますね」
「そや、ほんま鉄道がないとな」
 施は腕を組み考える顔で述べた。
「今回もこれまでもな」
「苦労してますね」
「こんな楽やないわ」
 こう言うのだった。
「問題点もあるけどな」
「線路壊れたら終わりです」
 美蓮はこのことを指摘した。
「それこそ石でも置かれたら」
「もうそれであかん様になる」
「そうですね」
「脆いって言うたらめっちゃ脆い」
 線路に何かあればそれで動かなくなる、このことは紛れもない事実であり鉄道も問題点が存在しているのだ。
「ほんまにな」
「そうですね」
「しかも線路の上しか進めん」
 施はこのことも話した。 
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