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夢幻水滸伝

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第二百五十六話 湖南省からその九

「人もものもや」
「集めますね」
「それが整ってからや」
「攻めますね」
「そうする、そして作戦もな」
 攻める為のこれもというのだ。
「考えてくで」
「そうしますか」
「堅固な土地で守りを固められる」
 施はこのことを懸念材料として話した。
「それだけにな」
「作戦はしっかりと考えていきますね」 
 美蓮が応えた。
「そうしますね」
「そや、兵の数はこっちが上でもな」
「何しろ険阻な地形で」
「しかも守りも固められる」
「そうなるので」
「そやからな」
 それだけにというのだ。
「作戦はな」
「しっかりと立てますね」
「貴州省、雲南省、四川省をどうして掌握するか」
 このことをというのだ。
「考えてくで」
「わかりました」
 美蓮は施のその言葉に頷いた。
「ほな今からですね」
「そや、敵の状況を見つつな」
 守りを固めるそれをというのだ。
「そうしてな」
「そのうえで、ですね」
「こっちの準備を進めるで」
「その様に」
 美蓮はまた頷いた、そうしてだった。
 施は内政の充実と懐化の前線基地化に様々な路の整備を進めさせた、だが彼はその中で難しい顔でこうも言った。
「碧ちゃんとあの四人を雇えたらよかったが」
「五人共今は別の仕事してるわ」
 郭が言ってきた。
「残念やがな」
「そやな」
「それでや」
 だからだというのだ。
「自分等で戦う」
「そうするな」
「ああ、助っ人を雇えんなら」
 それならというのだ。
「もう諦めてな」
「それはそれでやな」
「戦う」 
「そうするな」
「ああ、ある戦力を全部使ってな」 
 その様にしてというのだ。
「戦うのが戦やさかいな」
「それでやな」
「ここは自分等でな」
「やってくな」
「そうするで、それで今列車もどんどん造らせてるが」
 施はこのことも話した。
「それは戦が終わってもな」
「民間で使うな」
「軍用で使う分が余ったらな」   
 その時はというのだ。
「民間に安く払い下げさせてな」
「使わせるな」
「そうするで」
 実際にというのだ。
「ここは」
「ほなな」
「兎角鉄道は役に立つわ」 
 実にというのだ。 
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