夢幻水滸伝
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第二百四十七話 獣の大軍その八
「そこからです」
「戦えますか」
「徐々に兵を増やしていき」
「そうなるのですね」
「そうです、一隻でもです」
空船がそれだけしかなくともというのだ。
「浮島に入ることが出来れば」
「違う」
「そうなのですね」
「そこに勝機が生まれる」
「そうなのですね」
「はい、ですから不安に感じることはありません」
サイクロプスの単眼を微笑まさせて述べた。
「この戦勝つのは僕達です」
「そうですか、では」
「浮島に降下しましょう」
「空から」
兵達は蒲の確かな言葉に安心した、そうしてだった。
浮島に降下してその隅に布陣して暫くするとだった。
敵が来た、敵は数千の規模だったが。
「ほな方陣を組んで援軍を待ちましょう」
「こちらからは攻めない」
「決してですね」
「ここに留まってですね」
「そうします、そしてです」
蒲はさらに話した。
「僕も防御系の術は全て使いますので」
「そうしてですか」
「我々の盾としてくれますか」
「そうなのですね」
「はい、そして」
それだけでなくというのだ。
「攻撃系の術もです」
「敵に向かって放ち」
「反撃を加えますか」
「そうするのですね」
「そうです、そうしてです」
そのうえでというのだ。
「敵を寄せ付けないです、まずはです」
「防いでですね」
「敵を寄せ付けず」
「そのうえで援軍を得ていって」
「次第にこの浮島の戦力を増やしていくのですね」
「移動の術も使い」
そうもしてというのだ。
「この場所にです」
「援軍を送る」
「物資もですね」
「そして戦力を拡大していき」
「戦力が整えば」
「その時はですね」
「攻撃を仕掛けます」
こう言ってだった。
蒲は実際に防御系の術を全て使って軍勢の守りとした。堅固な方陣を組んでのうえなので守りは絶大なものになった。
そして攻めて来る敵軍に術を浴びせてダメージを与えたうえで寄せ付けなかった。そうしてであった。
援軍は徐々に来た、空船に術を使ってであり暫くすると数千の兵がいる様になった。蒲は兵の数に合わせてだった。
自分達がいる場所を拡大させていった、敵はそれを見て攻めようとするが蒲は術を放って寄せ付けなかった。そうしてだった。
一万の兵が集まると浮島を掌握にかかった、敵の棟梁はそれを見て全軍を率いて来たが蒲の防御系の術を受けて守りを固めかつ多くの獣やモンスター達のいる蒲の軍勢は強く。
蒲自身の力もあり敵軍は一蹴された、蒲は彼等を包囲したところで言った。
「これで幾さは終わりです」
「はい、後はですね」
「囲んだ敵を殲滅しますね」
「それだけですね」
「いえ、降伏を勧めます」
蒲は意気込む兵達に答えた。
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