夢幻水滸伝
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第二百四十六話 三省併合その七
「そやからそこは立ち入り禁止でや」
「そのうえで観光地にですね」
「していこか」
「そうされますね」
「自分の住まいは大事にしたい」
施は自分の考えを述べた。
「やっぱりな、寮でも同じ部屋のモンはおっても」
「起きられた世界でもですね」
「けどな」
それでもというのだ。
「ベッドの中はな」
「個人の場所ですね」
「そこは男は入れんわ」
「同じ部屋の方でも」
「彼女が出来たら別やがな」
施はこのことは笑って話した。
「そやけどな」
「他のどなたもですね」
「ベッドは自分の場所や」
プライベートのというのだ。
「そやからな」
「そこはですね」
「誰も入れんでな」
そうしてというのだ。
「家やと自分の部屋にはな」
「どなたもですね」
「家族でもないとな、その家族でも許可なくしてや」
「入れませんか」
「親でもそうや、まあおかんはそれでも自分がおらん時に入ってな」
施は故郷の母親のことを苦笑いで話した。
「こっそり掃除してる」
「どの世界でも母親は同じですね」
「しかもそうした本見付けてな」
「ありますね、それは」
市長は笑って応えた。
「そしてですね」
「そや、机に上に整頓して置いてな」
「無言の圧力をかけてきますね」
「知ってるでってな」
「左様ですね」
「あれはかなん、しかしな」
それでもとだ、施は話した。
「自分の場所は大事にしたいさかいな」
「それで、ですね」
「故宮のそうした場所はな」
「立ち入り禁止にしますね」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「観光地にな」
「しますか」
「そうしよか」
こう話した。
「故宮は」
「ではそういうことで」
「ああ、ほな頼むで」
「南京とですね」
「家のことはな」
市長にこのことを話してだった。
「頼むわ」
「それでは」
市長も頷いてだった。
施は故宮を別邸としたうえで上海に入った、上海の空いている屋敷の一つに入ってそうしてそこを私邸としてだった。
五省そしてこの上海の統治もはじめた、するとだった。
「いや、三省増えた分な」
「かなりですね」
白が応えた、そこには王と紅美それに蒲もいる。
「仕事の量も増えましたね」
「そやな、治水に開拓に」
「開発にです」
「道や鉄道にな」
「工場の増設と」
「やること多いわ、しかしな」
それでもとだ、施は書類仕事をしながら話した。
「こうした政をして現場も見るとな」
「発展していることがわかりますね」
「新聞とか読んでもな」
「学校の建設も進めていて」
蒲も言ってきた。
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