夢幻水滸伝
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第二百四十六話 三省併合その五
「先を制してな」
「今回常に言われている様にですね」
「先にこっちが大きな勢力になる」
「まさにその為に」
「ここはや」
是非というのだ。
「もう王と紅美ちゃんは仲間にしたけどな」
「さらにですね」
「蒲もや」
その彼もというのだ。
「是非や」
「仲間にして」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「中国の南で一番の勢力になるんや」
「そして郭様の勢力を圧倒する」
「そうしてな」
「あの方と戦うことになろうとも」
「有利になるんや」
「そうなる様にされますか」
「そやからや、その最後の一手でや」
それでというのだ。
「蒲もや」
「お仲間に」
「するで、そやから無理を承知でや」
「全速力で、ですね」
「南昌まで向かってもらうで」
「ご主人のお願いなら」
白澤は施に笑顔で応えた、そのうえでの言葉だった。
「私は神具、疲れることはないので」
「そやからか」
「問題ありません、では」
「ああ、南昌までな」
「文字通り全速で向かいます」
このことを約束してだった。
白澤は施を乗せてそうしてだった。
音よりも速く進み南昌に着いた、南昌に着いて城の門番達に話をして蒲のところに行くとそこはモンスター達の訓練場で。
蒲はそこにいた、蒲は施に会うとすぐに彼に言った。
「僕を仲間にですね」
「したいと思ってきた」
「そうですね、そのお話受けさせて頂きます」
「手合わせとか話を聞く前に言うたな」
「はい、彼等を見ました」
蒲は自分の周りにいるモンスター達を見た、何百もの数え切れぬだけの種類のモンスター達がそこにいる。
「彼等は施さんを見ますと」
「どうしたんや」
「畏怖してかつ慕う」
「そんな風か」
「目に出ています。その目を見てです」
そうしてというのだ。
「わかりました、施さんは大器の方です」
「この世界を救えるだけのか」
「その心と資質がおありの」
「ここにいるモンスターを全部畏怖させて慕わせられるだけのか」
「彼等は素直です」
モンスター達はというのだ。
「若し残虐な輩を前にしますと怯えます」
「DV野郎みたいなか」
「人も獣もモンスターも圧倒的な暴力の前には無気力になります」
「無抵抗になってな」
「ただ恐怖で怯えるだけになります」
「日本やと学校の先生に多いな」
「公立ではそうらしいですね」
ある団体そして公務員という立場で退職になりにくくかつ極端な思想はまかり通っているのでそうなるらしい。
「特に」
「ああ、酷い奴が多いな」
「そうですね、そうした輩を前にしますと」
「モンスター達も怯えてか」
「震えます」
そうなるというのだ。
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