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夢幻水滸伝

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第二百四十六話 三省併合その四

 目を光らせてその前に雷を出して彼の顔を攻撃したが。
 施は顔の前に氷の壁を出して相殺した、そこにだった。
 紅美は剣の一撃を放とうとしたが。
 それより前に如意棒が来た、それを察した紅美は防壁の術で一撃のダメージを最低限に抑えてだった。
 向かい側の壁に着いた時そこを斜め上に蹴ってだった。
 施の上から反撃を加えようとした、しかし。
 施も同じ様に壁を蹴って斜め上に跳んでいた、紅美よりも速く高く。そしてそこから術を放ってきたが。
 その一撃を交わしてから着地した、そのうえで自分の前に着地してそこからまた攻めようとしてきうた施に言った。
「もうあきません」
「負けを認めるか」
「常に上を行かれてますさかい」
 それでというのだ。
「私もです」
「負けを認めてか」
「これより施さんの下に入って」
「そしてやな」
「共に世界を救いたいです」
「そう言ってくれるか」
「それを誓います」
 紅美も右手を平にしてそこに拳にした左手を合わせて礼をした。
「今こうして」
「そうか、ほなな」
「はい、これからはです」
「一緒にやな」
「世界を救いましょう」
「わかったわ、ほな自分はこれから仲間や」
「そうして頂けますか」
 紅美は施に尋ねた。
「これより」
「ああ、こちらも約束するわ」
「左様ですか」
「これから自分等は仲間や、ほなこれでや」 
 施はあらためて言った。
「自分は今度は江西省に向かう」
「今すぐにですか」
「急ぐ必要があるさかいな」
 それでとだ、施は紅美に答えた。
「そうするわ」
「そうですか」
「南昌に向かってな」
「南昌というと蒲さんですね」
「あいつと会う」
 次はというのだ。
「そうするわ」
「そうですか、では」
「一時の別れや」
「またですね」
「上海で会おうな」 
 新しく本拠地にするそこでというのだ。
「そうしよな」
「それでは」
 紅美は笑顔で応えた、それは実に可愛らしいものだった、
 施はその紅美に別れを告げるとこれまた白澤に乗って空を舞った、そのまま一直線に術も使って速度を高めてだった。
 南昌に向かうがここで施は白澤に話した。
「急ぐで、これまで以上に」
「南昌にですね」
「何としても蒲もや」
 その彼もというのだ。
「仲間にしたいさかいや」
「だからですね」
「郭は絶対に動く」
「あの方が動かれる前に」
「まさにその前にな」
 まさにというのだ。 
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