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おっちょこちょいのかよちゃん

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217 本物はどれだ

 
前書き
《前回》
 杯の奪還に向かうゆり達はエカチェリーナという女と対峙する。一方、かよ子達の元には黒魔術を操る女、ラ・ヴォワザンと交戦する。ラ・ヴォワザンは自身の黒魔術で自分の偽物を10体出して攪乱(かくらん)させ、かよ子達を翻弄する。かよ子達は別れて戦うことになる。そしてかよ子と石松が戦っているラ・ヴォワザンはかよ子を手から出現させた黒い穴で杖ごと吸い込もうとする!! 

 
 かよ子はラ・ヴォワザンが出した黒い穴に吸い込まれそうになる。
「山田かよ子ー!!」
 石松はかよ子を掴もうとするが間に合わない。
「くう!」
 石松は刀を振って風を起こす。風の刃でラ・ヴォワザンが穴を出した腕を斬り落とした。
「な!」
 黒い穴が消えた。
「わ、私の腕を・・・!!」
 ラ・ヴォワザンは怒り狂う。
「死ねえ!」
 彼女の斬られた腕が勝手に動き出した。石松とかよ子に飛びかかる。
「おわっ!」
 かよ子は剣で、石松は刀で腕を両断した。
「無駄だね、どんなに斬られてもあんたらを襲い続けるのさ!」
 切り刻まれた腕がまたかよ子と石松に近づいてくる。
(ど、どうすればいいの・・・!?)
「なら、お前の毒はどうだ!?」
「何!?」
 石松は先程彼女の腕を斬り落とした時、奪った毒を彼女に浴びせていた。
「平気なら話は別だがな!」
 その時、ラ・ヴォワザンの体が溶け始めた。
「うおお!!」
 ラ・ヴォワザンは消滅した。しかし、そこにぐちゃぐちゃになったバナナのような物があった。
「人形か!山田かよ子、他の者の援護に行くぞ!」
「うん!」
 かよ子と石松は他の皆の元へ行く。

 ブー太郎と増川の千右衛門がまた別のラ・ヴォワザンと相対する。
「お前の毒はこの水で消してやるブー!」
「ふ、同じ手が何度も通じると思っているのかしらね?」
 ラ・ヴォワザンは両手を上に掲げた。
「サタン、召喚!」
 黒い人間のようなそうでないような人物が現れた。
「な、なんだあれはブー!?」
「ま、禍々しい奴だ!」
「このサタンに呑み込まれな、フフフ・・・」

 大野は大政や綱五郎と共にラ・ヴォワザンと戦う。大政が巨大な槍を発動させ、投げる。
「これを喰らうがいい!」
 大政の槍がラ・ヴォワザンの足元の地面に突き刺さる。
「ふっ、そんな物、吸い込んでくれる!」
 その時、槍が巨大化した。ラ・ヴォワザンは手から黒い穴を出して槍を吸込もうとする。しかし、その槍はあまりにも重量がある為に吸い込みきれない。
「な、何て重さだ!」
「大野けんいち、攻撃の時だ!」
「おうよ!」
 大野と綱五郎がラ・ヴォワザンに近づく。大野が草の石で草の手裏剣を大量に出してラ・ヴォワザンを襲う。綱五郎は拳銃を発砲して爆発を起こした。
「お、おおーっ!!」
「やったか!?」
 爆発の煙が消える。だがそこには砕かれた木の人形があった。
「偽物か!」
「他の者の援護だ!」
 大野達は他の者の戦闘場所へ移る。

 椎名と法印大五郎が共闘する。ラ・ヴォワザンは手を上に挙げた。そして禍々しい人間を襲う。
「サタンよ、こいつらを地獄送りにするがよい!」
サタンが椎名と大五郎を襲撃する。
「なんだ、こいつは・・・!?」
 椎名と大五郎がサタンを見ただけで苦しんだ。
「負けるな、椎名歌巌!」
 大五郎は自身の法力を発動した。結界を張ってサタンを弾いた。そして自身の杖を地面に突き刺す。サタンの周りに輪が形成される。サタンが動かなくなった。
「そんなもの、毒で消させて貰うよ!」
 ラ・ヴォワザンが毒の瓶を出す。
「おおっと、させるか!」
 椎名が玉を使用する。水で毒の瓶を流した。
「まだ、毒はこれだけじゃないよ!」
 ラ・ヴォワザンはまた別の毒の瓶を出し、ふたを開けた。それを椎名が出した水で煙を溶かす。
「バカね、その毒を溶かすと、アンタの所に水が跳ね返ってお前は死ぬ運命にあるのだ!」
「何!?それならこれはどうだ!」
 椎名は自分で出した水を干上がらせた。
「何!?」
 水諸共毒が消えた。椎名は再び水を発射する。ラ・ヴォワザンのどてっ腹に穴を開けた。
「おおお!!」
 ラ・ヴォワザンは砕かれた木の人形となった。これも偽物のラ・ヴォワザンだったのだ。そして大五郎の法力で封じていたサタンも姿を消した。
「偽物か!」
「本物はどれなんだ!?」
 その時、大五郎は二人の人間が倒れているのを見る。小政が二人を起こそうとする。
「椎名歌巌、お主は他の皆の加勢に行け!私は小政の元へ行く!」
「おう!」
 大五郎は小政の元へ行く。
「大丈夫か、小政!?」
「大五郎!さくらももことその祖父殿が毒を吸ってしまった!」
「なぬ!?私の法力で何とかする!」
 大五郎はまる子と友蔵の胸にに札を置く。
「消毒!」
 二人は毒の苦しみから消えた。
「何とか消えたか・・・」
「わ、儂はどうなってたんじゃ!?」
「ラ・ヴォワザンの毒を浴びてたのだ。もう治したよ」
 大五郎が説明した。
「よ、良かった、まる子~!」
「おじいちゃ~ん、まだ、死なないで!」
「感動の涙はまだ早い!他の皆の援護に行くぞ!ジジイは危ないから下がっとれ!」
「い、嫌じゃ、今まる子が毒にやられたというのに~!」
 友蔵は喚いた。
「小政、相手にしとる暇はない。さくらももこ、行くぞ!」
「おう!」
「ええ!?」
 小政、大五郎は加勢に向かう。まる子は半分嫌々だった。そして友蔵は泣きながら追いかける。
「ま、待っとくれ~、まる子が行くなら儂も!」

 かよ子達と石松はブー太郎と千右衛門の援護に向かった。
「ブー太郎!」
「千右衛門!」
 かよ子は悍しい物を見た。ブー太郎も千右衛門も攻撃も防御もできず、何とか立てている状態だった。
「な、何、あれ・・・!?」
「来たね、杖の所有者・・・!!あんたもこのサタンにひれ伏すがいい・・・!!」
 かよ子が怖じ気づく。だが、堪えようとした。再び石松の刀に杖を向け、剣に変化させた。ただ、今のかよ子は武装の能力(ちから)はラ・ヴォワザンの毒で無効化されてしまっている状態である。
「ええい!」
 かよ子はサタンの姿に怯え、目を瞑って闇雲に剣に変化した杖を振り回した。
「ふ、悪あがきを!」
 ラ・ヴォワザンは無意味と思った。
「サタンよ、そいつのやる気をなくすのだ!」
 サタンから謎の威圧感を感じる。
(駄目・・・。意識が持たない・・・!!周りが・・・、見えなく・・・、なる・・・)
 かよ子の杖の変化が解除され、杖が手から離れ、倒れ込む。石松も、ブー太郎も、千右衛門も何もできずに倒れた。
「さあ、纏まって死にな!」
 ラ・ヴォワザンは勝利を確信した。彼女はかよ子達に即死の毒を浴びせた。
「私が本物だったのだよ。だが、死んでしまっては気づくのが遅いね」

 関根は吉良の仁吉と共にラ・ヴォワザンと戦う。ラ・ヴォワザンはサタンを召喚する。
「くう〜、厄介な奴だね!」
 吉良の仁吉はサタンをねじ伏せようとする。だが、仁吉はサタンに跳ね返されてしまった。サタンが仁吉を殺そうとする。
「仁吉!くそっ!」
 関根は刀を振るう。黒い三日月型の物体が現れ、サタンに直撃させる。サタンはその黒い三日月に吸収され、姿を消した。
「な、我がサタンが!」
「次はお前の番だ!」
 関根はもう一度、刀を振る。黒い三日月が再び現れ、ラ・ヴォワザンを狙った。
「さ、させるか!」
 ラ・ヴォワザンは毒の瓶を出し、三日月を無力化した。しかし、関根はそれで攻撃手段がなくなった訳ではない。刀から無数の糸を出してラ・ヴォワザンを拘束した。
「搾り取らせて貰うよ!」
 糸がラ・ヴォワザンの魂を吸収する。ラ・ヴォワザンはそのまま意識を失い、消滅した。関根が糸を消してラ・ヴォワザンを確認する。そこには木の人形があった。
「偽物か!」
「関根金雄!他の者の援護だ!」
「おうよ!」
 関根と仁吉は他の場所へと援護に向かう。

 杖の所有者は死ぬ。
「さあ、貰おうか」
 ラ・ヴォワザンが杖を取ろうとしたその時、横から何かが襲う。
「させるか!」
 巨大な木の枝が彼女を跳ね飛ばした。大野が草の石の能力で防いだのだった。
「まだ勝負は終わっちゃいねえ!」
「ふ、遅いわよ。杖の所有者はもう死んだわ。意味がないね!」
「遅かったのはそっちの方みたいだったね」
「え?」
 ラ・ヴォワザンは振り向いた。杖の所有者は五体満足で立ち上がっていたのだった。 
 

 
後書き
次回は・・・
「能力の復活」
 黒魔術の毒が解除され、異能の能力(ちから)が再び使用できるようになったかよ子達。傀儡をすべて倒し、残るは本物一名のラ・ヴォワザンと対峙する事になったその時、かよ子が遂にラ・ヴォワザンに留めを刺そうとするのだが・・・!?
  
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