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夢幻水滸伝

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第二百四十四話 上海を手に入れその九

「一番はじゃ」
「瀬戸内の海の幸やな」
「牡蠣も鯛もな、他のも大好きじゃ」
「そうやねんな」
「婿殿にもお勧めじゃ」
 ここでまた将来のことを話した。
「牡蠣は精もつくしのう」
「そこでそれ言うか」
「実際にじゃ」
 まさにというのだ。
「そうじゃからな」
「牡蠣は栄養の塊やったな」
「美味しいだけじゃないけえ」
「そやな」
「そやからじゃ、わらわも大好きで」
 それにというのだ。
「よお食べちょる、お好み焼きもじゃ」
「それもやな」
「大好物じゃ」
 ワインを一杯一気に空けた、そうして自分でもう一杯入れてから今度はマンゴープリンを口にして話した。
「大阪焼きも好きじゃがのう」
「そこで大阪焼きって言うな」
「大阪のは大阪焼きじゃ」
 お好み焼きとは決して言わない。
「広島のがじゃ」
「お好み焼きか」
「そうじゃ、そこは譲れんけえ」
「真剣な話やな」
「大阪に修学旅行に行ったお好み焼き屋の息子が大阪のをお好み焼きって言うてじゃ」 
 そうしてというのだ。
「おとんとおかんに再教育受けた」
「広島のがお好み焼きやってやな」
「そうじゃ、ただこの息子は魂は売ってなかった」
「どういうことや」
「野球はあくまでカープじゃった」
 このチームのファンだったというのだ。
「ここで阪神って言うたらのう」
「アウトやったんやな」
「広島モンはカープじゃ」
 応援するチームはというのだ。
「野球はじゃ」
「そこは絶対か」
「阪神は駄目じゃないが」
 しかしというのだ。
「それでもじゃ」
「カープは絶対か」
「巨人を応援しようもんなら」
 その時はというと。
「鯉の穴行きじゃ」
「何やそれ」
「カープ愛を教える広島県民の施設じゃ」
「ほんまにあるんか、そんなもん」
「その存在はないことにされちょるが」
 それでもというのだ。
「実は広島市内の某所にある」
「ほんまか」
「そうじゃ、存在は公にされちょらんが」
「実在するんか」
「ないことになっちょるが」
「実はあるんやな」
「そこに巨人真理教の洗脳されたモンを送り込むんじゃ」 
 その様にするというのだ。
「そして再教育するんじゃ」
「広島にはそんな場所があるか」
「そうじゃ、阪神とかなら許されるが」
 それでもというのだ。
「巨人は許さんけえ」
「巨人だけはあかんのやな」
「巨人は邪悪じゃけえのう」
 碧はワインを飲みつつ本気の顔で話した。 
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